日本では、毎年夏になると、普段お世話になっている人やなかなか会うことのできない人に暑中見舞いを出す慣例があります。今回は暑中見舞いの例文を取り上げます。基本的な例文をおさえ、最低限のマナーを守り、送る相手に失礼のないような暑中見舞いを送りましょう。
暑中見舞いはいつから始まったの?
暑中見舞いは、江戸時代に生まれたとされています。江戸時代は毎年お盆の時期になると、日頃お世話になっている人に直接会いに行き、贈答品を渡す習慣がありました。ただ、さすがに遠方の人へは直接出向く時間がないため、飛脚便や書状を送り、感謝の念を伝えたとされています。
それが、郵便制度が発達されるにつれ、贈答の習慣が簡略化していき、お盆の時期に近況を報告し、送る相手への健康を気遣うという趣旨に変わっていきました。
出典元:https://yu-bin.jp/letters/summer/manner/
暑中見舞いの例文
暑中見舞いには、書き方のマナーに即した形で送るのが一般的です。
- 1.「暑中お見舞い申し上げます」などのお見舞いの挨拶を入れる。
- 2.自分が思う季節の所感を書き、送る相手の健勝や日頃のお礼などを伝える。
- 3.気遣い、思いやるひと言で締めくくる結びの挨拶を入れる。
- 4.日付は「平成◯年 盛夏」のようにし、詳細な日付は入れない。
暑中お見舞い申し上げます
暑さが一段と厳しくなり、今年も軒並み猛暑の日々が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。
暑さが続きますが、お陰様で、私たちは家族とともに元気に過ごしております。
酷暑の折、夏バテや体調など崩されませんよう、心より願っております。
平成○○年 盛夏
参照元:https://yu-bin.jp/letters/summer/manner/
暑中お見舞い申し上げます
毎日うだるような暑さが続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。
私たち夫婦は、お陰さまで、暑さに負けず毎日元気に過ごす日々を送っている所存です。
猛暑はまだまだ続くようですので、夏バテなどなさいませんよう、ご自愛ください。健康的な毎日を送れることを切に願っております。平成○○年盛夏
参照元:https://www.post.japanpost.jp/navi/290.html
次に具体的な送る相手別に留意したいことについて見ていきたいと思います。
仕事の上司へ送る場合
仕事関係の上司へ暑中見舞いを送る場合は、「平素より何かとお世話になっております」「休み明けはご期待に添えるよう、仕事に励む次第ですので、引き続きご指導のほどよろしくお願い申し上げます」など、日頃からお世話になっていることへの感謝や、仕事明けから仕事へ真摯に取り組む意気込みを書くとよいでしょう。
家族へ送る場合
遠方の家族に暑中見舞いを送る場合は、「お盆は帰省する予定なので、久しぶりに会うのを楽しみにしています」「夏バテに気をつけてお元気にお過ごしください」など、お盆に帰省すること、夏の暑い時期の健康を祈っていることを書くようにします。もし、帰省できない場合は、「諸事情により、帰省できませんが、暑い時期が続きますので、くれぐれも体には気をつけてください」といった文面にしましょう。
恩師・お世話になった人へ送る場合
恩師・お世話になった人へ送る暑中見舞いは、「暑い時期が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。先生にはますますご壮健にてご活躍のことと存じます」など恩師に配慮した言葉を選びましょう。自分の近況報告を入れつつ、恩師への健康への気遣いも忘れないようにしましょう。
仲のよい友人へ送る場合
仲のよい友人へ暑中見舞いを送る場合は、「こちらはおかげさまで元気に暮らしています」「今度時間作って、旅行や遊びに行きたいですね」など挨拶を兼ねて、一緒に遊びに行きたい旨を伝えます。メールではくだけた言葉を使うかもしれませんが、ハガキという形式上、少しかしこまった文面にするといいかもしれません。
暑中見舞いをもらった場合のお礼
もし、暑中見舞いをもらった場合のお礼として、「ご丁寧に暑中お見舞いをいただきまして誠に恐縮です」「この度は、暑中見舞いをいただき、ありがとうございました」と、相手の立場に応じて文面にお礼の言葉を入れましょう。
さいごに
いかがでしたか。暑中見舞いを書こうとしていたけれど、文面が分からないと思っていた方は、ぜひ参考にしてみてください。暑中見舞いを送り、日頃の感謝を伝えてみましょう。
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