秋空に舞う白鷺は1000年の風に乗って。浅草寺「白鷺の舞」に触れよう!

東京の浅草寺には一年に三回、悪病退散を祈った舞の行事があることを皆さん知っていましたか?地元の人たちには人気の行事で昭和43年から恒例行事として行われています。今回は浅草寺「白鷺の舞」についてご紹介いたします。

・「白鷺の舞」とは

昭和43年(1968)の11月に100年前の1868年9月に江戸から東京となり、10月には元号が明治に変わったことを祝う「東京百年祭」。白鷺の舞とは、それを記念して浅草観光連盟によって創始された行事です。「浅草観光連盟」とは、戦後の荒廃した状況である浅草の町を再興するために、地元の商店街や街の人たちなどが集り、1947年(昭和22年)に創設されたました。(2016年7月からは社団法人として、新たにスタートしています)。本来は7月に催されるものですが、白鷺の舞は4月と11月に行われます。

京都八坂神社の祇園祭の「鷺舞」を参考にして、平安時代の鷺舞を「白鷺の舞」として再現したもので、白鷺を演じているのは、地元の寺舞保存会の8羽の白鷺に扮した踊り子さんで全員が平安装束で身を包み笛や太鼓のゆったりとしたリズムに合わせて躍ります。白鷺の踊り子達は頭に白鷺の首から上の部分を被り、背中に大きな翼をまとった姿で、真っ白な翼を広げた姿が美しく、それは大空を翔る本当の白い鳥のよう。五重塔や観音堂を背にして舞う姿は、優雅で幻想的でもあります。

白鷺のほかにも、「楽人」19人、「武人」3人、餌に見立てた紙吹雪をまく「餌まき」1人、「棒ふり」1人、大きな傘を掲げる「大傘」1人が行列に参加し、浅草寺幼稚園の園児も、「守護童子」として行列に参加します。行列が仲見世やオレンジ通り、浅草寺境内を練り歩く「みちゆき」も見ものです。守護童子も可愛らしいですね!

昔から変わらず、現在も伝統が続いていることは素晴らしいですよね。仲見世や境内で行踊りを見ていると当時の再興を願った当時の人たちの想いが伝わってきます。

 

・「白鷺の舞」の由来。どんな意味がある?

白鷺の舞のような「鷺舞」の神事は京都・八坂神社の祇園祭りがはじまりで千百年以上前から悪疫退散の祈願のために奉納伝承され、とても盛んであったようなのですがが、いつの頃からか途絶えてしまったといいます。

古くから白鷺には、悪いことを食べてしまう「悪疫退散」の力があると言われています。

江戸時代の慶安2年(1369)に大内氏が京都から山口に八坂神社が勧請建立された際に復活。その後天文11年(1542 年)、島根県津和野の城主吉見正頼が山口から移し、今日では全国的に有名となっています。

京都や山口の鷺舞を浅草で行う理由としては、「浅草寺縁起」という江戸時代の絵巻に、「白鷺の舞」が描かれているからと言われています。

そんなきっかけとして現在も形を変えながら、いまも平安時代の風雅を今に伝えているなんてとてもロマンチックですね。浅草寺境内では、毎年4月第2日曜日と11月3日に奏演されます。

 

・日時とスケジュール

 

浅草の「白鷺の舞」は、以下の時期に開催されます。

・4月の第2日曜日
・5月の三社祭の際
・11月3日の文化の日

※ちなみに文化の日とは、「自由と平和を愛し、文化をすすめる日」として制定された国民の祝日で、11月3日は、日本国憲法が公布された日です

2016年の開催日程は下記となります。

2016年4月10日(日)
2016年5月13日(金)
2016年11月3日(木・祝)

◆開催時間

11:30〜
天候による中止・延期

雨天(小雨決行、大雨中止)
その他、荒天中止

 

・浅草寺へのアクセス

◆会場

浅草寺境内

◆住所

東京都台東区浅草2-3-1

◆TEL

03-3844-1221
(浅草観光連盟)

◆公共交通

東京スカイツリーライン・東京メトロ銀座線・都営浅草線・つくばエクスプレス浅草駅から徒歩5分
◆車

首都高速駒形出入口から0.5Km5分

◆駐車場

あり
200台、有料

◆料金

無料

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