長寿の島として有名な徳之島は、同時に子宝の島ともいわれています。それは全国的に見ても出生率が高いことで証明することができます。今回は徳之島が子づくりに向いている理由についてご紹介したいと思います。
徳之島の伊仙町は全国平均の2倍の出生率
厚生労働省によると、2016年の徳之島の伊仙町の出世率は2.81。3人兄弟が当たり前とされる町としてしられ、まさに子宝の町としてふさわしい数字です。
日本の平均出生率が1.5前後であることを考えると、およそ2倍の数値です。また、徳之島町や天城町も2.15前後と、残り2町に関しても平均を上回っています。
徳之島が子づくりに向いている理由
徳之島の出生率が全国平均より極めて高い理由について子づくりがしやすい環境が整っていることが挙げられます。ここではいくつか理由についてみていきたいと思います。
集落や町の人々が子供たちを育ててくれる
徳之島が子づくりに向いている一番の理由が、集落や町の人々が子供たちを育ててくれる慣習があることです。
離島特有と言えるかもしれませんが、徳之島には集落という共同体ができあがっています。本島の都心部は昨今、ご近所付き合いがなくなったともいわれていますが、離島には独特の島意識、集落の結束力が高いと言えます。
特に徳之島は子供たちに対する思い入れが深いと言われています。「授かり物である子供は全ての人にとっての宝」という思いが自然と徳之島の島民には根付いており、子供が生まれたら、血縁関係は気にせず、集落のみんなで育てるという意識が一般的なのです。
徳之島では新しく誕生した赤ちゃんのお披露目会を「名付け祝い」と呼び、親族や知人、集落の人が集まりお祝いをするそうです。冠婚葬祭のように場合によってご祝儀も集めたりと、子宝の島である徳之島の慣習となっています。
このように、徳之島では子供を生むことに対して、集落の人々が、とても寛容的で温かく見守ってくれるため、子育てしやすい環境があります。
自治体の手堅い子育て支援がある
健康保険に入っていて、所定の手続きをすればもらえる「出産育児一時金」は一般的ですが、全国の自治体の中には「出産祝い金」として、子供が生まれるために、自治体が一定額を支援する制度を持つところがあります。
徳之島でも、徳之島町を除く、伊仙町と天城町でそれぞれ出産祝い金がもらえるようになっています。
伊仙町
子育て支援金として、第1子に5万円、第2子10万円、第3子15万円、それ以降生まれた子供に対しては10万円。出産祝い金をもらうためには、出産の1年以上前より町内に在住しており、今後も伊仙町に住む予定のあることが条件となっています。
天城町
天城町では第1子、第2子が5万円、第3子以降の出産につき10万円が支給されます。条件については伊仙町のものと変わりません。
出産祝い金を第1子から支給する市町村は少ないといわれているので、徳之島の自治体がいかに、子づくりは寛容がわかります。また、島外での受診が必要な妊産婦に対する旅費や宿泊費の一部助成も行なっているので、行政の子育てサポートが充実しています。
【観光で訪れたい】徳之島で子宝祈願のおすすめスポット
観光で徳之島へ訪れる際に、ぜひ子宝にあやかりたいと思う方もいるのではないでしょうか。ここでは徳之島の子宝祈願にいいとされるスポットをご紹介したいと思います。
新田神社
新田神社は伊仙町の喜念集落近くにある神社です。亜熱帯の森が周辺に広がり、自然に囲まれた場所にあります。また、地元集落の人からは信仰の森としてしられ、子宝祈願にもいいとされています。
松原神社
徳之島一のパワースポットといわれる松原神社。幸せを呼び込む勾玉や子宝泉など、子宝祈願をするには最適な場所です。また、妊婦寝ているように見える寝姿山を望むことができます。
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