子供の不登校は親も疲れてしまうもの。理由と対処法を解説

お子さんが学校に行けなくなると、親も不安になるものです。周囲の理解を得られないように感じたり、お子さんの将来が見えないように思えるなど、「どう接していいかわからない……」そんな思いを抱えている親御さんは少なくないでしょう。

ここでは、不登校の状況が続く中で「疲れた」と感じていらっしゃる方に向けて、心が少しでも楽になるようなヒントをお伝えできればと思います。

不登校の状態が続いていると、どうしても「なんとかして学校に戻さなければ」という焦りが先に立ってしまうこともあるかもしれません。しかし、本当に大切なのは、お子さんがご自身のタイミングで、少しずつでも前向きな気持ちになれるような環境を整えてあげることではないでしょうか。

その一つの選択肢として、「自宅にいながら学習を進めたり、仲間との交流を持ったりできるオンラインフリースクール」があります。例えば、私たちaini school 小・中等部では、朝9時からのオンラインでの活動や、同じような境遇にある仲間とのコミュニケーションを通じて、お子さんが自信を取り戻していくためのサポートを行っています。

実際に参加されたお子さんやご家族からは、「子どもの笑顔が増えた」「生活リズムが少しずつ整ってきた」「親子関係が以前より良くなったように感じる」といった声も多く寄せられており、保護者の方の約9割が何らかのポジティブな変化を実感されているので、必要な方がぜひご活用ください。

お子様の笑顔が増えたと感じますか?

不登校の子をもつ親が疲れてしまう主な理由

お子さんが不登校になる原因は一人ひとり異なりますが、親御さんが疲れを感じてしまう背景には、いくつかの共通する点があるように思われます。

ここでは、なぜ親御さんが疲労を感じやすいのか、その背景や理由について少し掘り下げて考えてみましょう。

先の見えない不安に押しつぶされそうになるから

まず考えられるのは、「学校に行けないまま、この先どうなってしまうのだろう」という、先の見えない状況に対する大きな不安です。

お子さんの将来に対する心配が常に頭から離れず、それが積み重なることで、心身ともに疲弊してしまうことは十分にあり得ます。

特に、周りのお子さんが当たり前のように学校に通っている姿を目にすると、「うちの子だけが取り残されてしまうのではないか」といった焦りを感じ、さらに不安が大きくなることもあるでしょう。

周囲からの理解・サポートを得づらいから

不登校を取り巻く環境も、親御さんの疲れに影響を与えることがあります。親戚や友人、あるいは地域の方々などから、「どうして学校に行かせないの?」「親は何をしているの?」といった、直接的、あるいは間接的な視線や言葉がプレッシャーとなる場合もあるかもしれません。

不登校は決して親御さんのせいではないのですが、周囲からのそうした反応に触れるうちに、無意識のうちに「私の育て方が悪かったのかもしれない」「もっと何かできたはずなのに」とご自身を責めてしまうこともあるでしょう。

不登校に対する理解やサポートを示してくれる人が周りに少ないと感じる環境では、親御さんが悩みを一人で抱え込みがちになり、それが疲れやストレスをさらに溜め込む一因となることも考えられます。

昼夜逆転や生活リズムの乱れへの対応が求められるから

不登校のお子さんの中には、生活リズムが不規則になり、特に昼夜逆転の状態になってしまうケースも少なくありません。

お子さんが夜遅くまで起きていて朝起きられない、食事の時間もバラバラになるといった状況が続くと、親御さんはその都度、朝起こそうとしたり、食事のタイミングを調整したりと、日々対応に追われることになります。

こうした日々の積み重ねが、大きな負担となり、疲れを感じさせる原因となることもあります。「早く元の生活リズムに戻さなければ」と強く思うほど、かえってお子さんとの間で衝突が増え、親子ともにさらに疲れが増してしまうという悪循環に陥る可能性も考えられます。

親も無理しすぎないための心のケア方法

お子さんのことで頭がいっぱいになると、ついご自身の心や体のケアは後回しにしてしまいがちです。しかし、お子さんを支えるためには、まず親御さん自身が心身ともに健やかでいることがとても大切になります。

ここでは、親御さんが少しでも心を軽くするためにできること、ご自身のケアについてご紹介します。

親も休んでいいということを認める

「子どものために、私がしっかりしなくては」「もっと頑張らなくては」という思いが強くなるほど、知らず知らずのうちにご自身を追い込んでしまうことがあります。

しかし、不登校の状況は、一朝一夕に変化するものではない場合も多いでしょう。長期的な視点で考えたとき、まず優先すべきは、親御さん自身が疲れきってしまわないようにすることかもしれません。「疲れたな」と感じたら、それは休むべきサインです。

時には家事を手抜きしたり、お子さんのことから少し離れて自分の好きなことをしたり、あるいは何もせずにただゆっくりと休む時間を作ることを、ご自身に許してあげてください。

一人で抱え込まず、人に話す・相談する

つらい気持ちや抱えている悩みは、誰かに話を聞いてもらうだけでも、少し和らぐことがあります。

パートナーやご家族、信頼できる友人、あるいは学校の先生や専門家、フリースクールのスタッフなど、安心して話せる相手に「今、とても疲れている」「しんどいと感じている」と正直な気持ちを伝えてみるのも一つの方法です。言葉にすることで、自分の気持ちが整理されたり、客観的なアドバイスをもらえたりすることもあるでしょう。

もちろん、お住まいの自治体が設けている相談窓口や、民間のカウンセリングサービス、そして私たちのようなフリースクールへ相談することも有効な選択肢です。

もし、身近に相談できる人がいないと感じる場合でも、心配はいりません。多くのフリースクールやオンラインスクールでは、お子さんだけでなく、保護者の方が直接相談できる窓口や機会を設けています。

たとえば、私たちaini school 小・中等部では、お子さんの学習や活動のサポートと並行して、親御さんからのご相談にも対応しています。

「今、こんな状況で精神的につらい」「子どもとどう向き合えばいいのか、具体的な方法がわからない」といった日々の悩みや不安を、遠慮なくお話しください。サービス料金に含まれている月1回の定期的な保護者面談の機会では、経験豊富な専門スタッフが親身になってお話を伺います。

それだけでなく、同じような経験を持つ他の保護者の方々と、オンラインなどを通じて気軽に情報交換をしたり、悩みを共有したりできるコミュニティも用意されています。こうしたサポート体制を利用することで、「一人で悩んでいるわけではないんだ」という安心感を得られるのではないでしょうか。

不登校のお子さんと向き合うときに大切にしたい視点

お子さんが学校に行けない状況が続くと、「何とかしなければ」という焦りから、つい強い言葉をかけてしまったり、無理に学校へ行かせようとしてしまったりすることもあるかもしれません。

しかし、そうした関わり方は、かえってお子さんを追い詰め、親子関係をこじらせてしまう可能性もあります。

ここでは、お子さんの気持ちに寄り添いつつ、ゆるやかな変化をサポートするために大切にしたい視点について考えてみましょう。

お子さんの「今の状態」を受け入れること

まず何よりも大切なのは、お子さん自身が今、どんな気持ちでいるのか、どんな状況にあるのかを、ありのままに受け止めようとすることかもしれません。

「学校に行きたくない」「行けない」と感じる理由は、お子さん本人にもはっきりとわかっていない場合もあります。理由を問い詰めるのではなく、「そうか、今は行きたくないんだね」「何か辛いことがあるのかもしれないね」と、まずはお子さんの気持ちに寄り添い、話に耳を傾ける姿勢を示すことが、お子さんにとって大きな安心感につながるでしょう。

親が自分の気持ちを理解しようとしてくれていると感じられるだけでも、お子さんの心は少し軽くなるかもしれません。

小さな変化を一緒に喜ぶこと

不登校の状況にあるお子さんにとって、ほんの少しの変化も、実は大きな一歩である場合があります。

例えば、いつもより少しだけ早く起きられた、自分の部屋から出てリビングで過ごす時間が増えた、久しぶりに家の外に少しだけ出てみた、あるいは簡単な家の手伝いをしてくれた、など。

そうした日々の小さな変化を見逃さずに、「すごいね!」「助かるよ、ありがとう」と一緒に喜ぶことができれば、お子さんは「こんな自分でも大丈夫なんだ」「自分のペースで進んでいいんだ」と感じ、少しずつ前向きな気持ちを取り戻していくきっかけになるかもしれません。焦らず、お子さんのペースを尊重し、できたことに目を向けていくことが大切です。

生活リズムを少しずつ整えていくこと

昼夜逆転など、生活リズムの乱れが見られる場合、それを急に元に戻そうとするのは、お子さんにとっても親御さんにとっても負担が大きいことが多いでしょう。

まずは、「明日はいつもより15分だけ早く起きてみない?」「夜寝る前に、少しだけ一緒に本を読んでみようか」など、実現可能な小さな目標を設定し、お子さんと相談しながら、少しずつ生活リズムを整えていくアプローチが有効かもしれません。

ここでも大切なのは、無理強いせず、お子さんのペースを尊重しながら、根気強く関わっていくことです。朝、少しでも太陽の光を浴びる、決まった時間に軽い食事をとるなど、できることから試してみるのも良いでしょう。

学校以外の学びの選択肢を考えてみる

お子さんが学校に通えない時間が長くなると、「学習の遅れはどうしよう」「このままで将来大丈夫だろうか」といった心配も出てくるかと思います。

しかし、学びの場は学校だけに限られているわけではありません。現在では、お子さんの状況やペースに合わせて学べる、多様な選択肢が存在します。

フリースクールのような学校以外の学びの場について知っておくことは、親御さんにとってもお子さんにとっても、安心材料の一つになるはずです。

フリースクールの取り組みと魅力

フリースクールは、さまざまな理由で学校に通うことが難しいお子さんたちのための、もう一つの学びの場です。

画一的なカリキュラムではなく、お子さん一人ひとりの興味や関心、ペースに合わせた多様な学びや活動を提供しているところが特徴です。

例えば、私たちaini schoolでは、オンラインという形式を活かし、お子さんが自宅にいながら安心して参加できるプログラムを提供しています。

毎朝9時からオンラインでの朝の会や授業などの活動をスタートさせているため、「いきなり毎朝登校するのは難しいけれど、少しずつ朝型の生活リズムを取り戻したい」と考えているお子さんやご家族にも、無理なく参加しやすい環境ではないかと思います。

オンライン上でのグループワークや交流を通じて、他者とのコミュニケーション能力を育んだり、同じような経験を持つ仲間とつながることで孤独感を和らげたりすることも目指しています。また、参加するしないも本人の自由で、一人一人の気持ちを尊重しています。

無理なく通える・相談できる環境

多くのフリースクールでは、毎日必ず通わなければならないという決まりはありません。

週に数日だけ、あるいは特定のプログラムだけに参加するなど、お子さんの心身の状態や意欲に合わせて、無理のない範囲で通い方を選べるところが多いようです。まずは見学や体験入学などを利用して、お子さんに合いそうかどうか、親子で話し合いながら検討してみるのが良いでしょう。

また、フリースクールは、お子さんだけでなく、保護者の方へのサポート体制を整えているケースも多く見られます。スクールのスタッフに、「家庭での様子で気になることがある」「子どもへの接し方で悩んでいる」「親として疲れを感じている」といったことを、気兼ねなく相談できる環境があるかどうかは、スクールを選ぶ上で重要なポイントかもしれません。

aini schoolにおいても、先述の月1回の定期面談に加えて、日々の連絡には個別の連絡帳ツールを活用しており、ちょっとした疑問や相談事を気軽にスタッフに伝えることができます。さらに、保護者の方同士がオンラインで情報交換をしたり、悩みを共有したりできるチャットスペースもご用意しています。

月に1回開催されるオンライン保護者会では、子育てに関する情報交換や、日頃の悩みや工夫を語り合う場となっており、「他のご家庭ではどうしているんだろう?」といった疑問を解消したり、共感し合ったりすることで、孤立感を軽減し、安心して通い続けられるようなサポート体制を整えています。

▲aini schoolでの保護者交流会の様子

不登校は親も疲れるもの。一人で抱えこまず、必要なサポートを得よう

お子さんの不登校が続いていると、親御さんとしては、どうしても不安になったり、心身ともに疲れが溜まってしまったりするのは、ある意味で自然なことかもしれません。「疲れた」と感じているご自身を、どうか責めないでください。まずは、ご自身の心と体を大切にし、時にはゆっくりと休む時間を持つことを意識してみてください。

不登校の状況は、すぐに解決するものではないかもしれません。しかし、焦る必要はありません。学校だけが全てではなく、お子さんが安心して過ごし、学び、成長できる場所は他にもたくさんあります。

私たちのように、オンラインで朝9時からのプログラムを提供し、生活リズムを整えるきっかけ作りをサポートしているフリースクールもあります。お子さんの現在の状況や気持ちに合わせて、こうした学校以外の選択肢を利用することもぜひ検討してみてください。

スケジュール例▲aini schoolの1日の基本スケジュール例

親御さんが少しでも心の余裕を取り戻し、お子さんと一緒に、焦らず、小さな一歩を踏み出していけることを、私たちは心から応援しています。

「いきなり学校に戻るのはまだ不安がある」「まずは自宅で、生活リズムを整えながら学習習慣をつけたい」と感じている方は、aini school 小・中等部のオンラインプログラムも選択肢の一つとして考えてみていただけると幸いです。

aini scholオンライン授業自宅にいながらオンラインで授業を受けたり、全国の仲間と交流したりする経験を通じて、「自分にもできることがあるかもしれない」という小さな成功体験を積み重ね、次の一歩を踏み出すきっかけを見つけられるかもしれません。

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