【熊谷】藍染のレジェンド_亀田悦子さんの体験に参加してきた!

2022/5/6(金)

どの体験もそうなんですけど、”〇〇をしにいく”だけではないトンデモないお土産が付いてくるのがainiの体験だと思ってます。今回も藍染をしに行ったら”農福連携””大学の役割””世代を超えた交流”というお土産を頂きました。こういうトピックってオフモードの休日にわざわざ脳みそをオンにして考えるの、ちょっと大義じゃないですか?私はそうですw。でも大丈夫、頭で考えなくても心が勝手にキャッチしてくれます!こどもはとっても素直に吸収して知らないうちに凄く変化していくんですよね。あくまでもサンプル1ですけど、私の体験談をつらつらと書き綴るので良かったら読んでみてください。


体験参加日:2022/04/24

家族構成:わたし、むすめ(小6)

家族特性:基本インドアファミリー、美味しいもの好き、親はお酒好き

参加した体験:

現地までのアクセス

都内⇨熊谷はJR湘南新宿ラインで1時間ちょっと。こういう時、私は旅気分を味わいたいのでグリーン車に乗ります!どこかに行ってきた感大好きです。さらに熊谷駅からバスに揺られること30分ほどで集合場所に到着です。普段あまりバスに乗らないので楽しいんですよね、バス旅も。


体験したこと

藍染界の異端児(と私は思っている)、亀田悦子さんと一緒にワークできる貴重な機会です。2時間の体験では立正大学 後藤教授から熊谷の土地についてや、悦子さんから藍染を始めた経緯などをお話を聞いてから藍染ワークショップに入り、最後にこの土地で藍を農福連携+自然栽培で種から藍を育てている埼玉福興さんから取り組み内容を紹介してもらい終了です。お話のパート、大人はじっくり聞きたいけど、お子さんは飽きちゃいますよね。大丈夫です。うちの子も最後はシロツメクサで花冠作ったりしてました。これが自然の中でのワークショップの良さですよね。


亀田悦子さんはこんな人

徳島で100年続く肌着メーカーに嫁いだ亀田悦子さんが藍染を始めたのはなんと60歳を過ぎてから。障害を持つこども達に藍染を教えている活動に感銘を受けたのがきっかけだそうです。それまでも肌着メーカーには冷え性や肌トラブルの相談が多く寄せられていました。藍がこうしたお悩みに役立つに違いないと、悦子さんはオリジナル商品を作り全国の展示会に出向き地道に商品の普及活動をしました。

ある時悦子さんは授産施設で藍染をしていることを知り、口に入れても危険でない、農薬や化学肥料を使わない藍の栽培に挑戦し始めます。2009年には悦子さんの育てた藍を研究するプロジェククト”バイオブルー染料の効率的技術とその工業的染色法”が経済産業省認定でスタートしました。”錚々たるメンバーの中におばあちゃんが入り込んで研究したの。ふふふ。”とふんわり凄いことをおっしゃる悦子さんの話に引き込まれました。

こうした経緯を辿り出来上がったのが”あまべ藍”です。伝統的な深い藍色よりも色が薄く、履き込んだデニムの様なライトブルーが特徴です。

悦子さんはあまべ藍の事を”大和撫子の藍”、伝統的な藍の事を”ますらおの藍”と表現していたのが印象的でした。美しい表現。。。


↑あまべ藍のエプロン、可愛い!


藍染ワークショップの様子



↑私、亀田悦子さん、立正大学 小林君


真っ白な布巾をめいめいに絞り、藍が入った大きな容器に浸して色を入れていきます。布巾が液から出ないようにしっかり沈めてモミモミしていく作業を4回繰り返していきます。この日は私・娘・立正大学小林くんの3人グループで進めました。容器を囲んで染め物をしている間、小林くんの面白トークに娘がつっこみを入れていれながらあっという間に終了。よく考えると大学生と小学生って年齢にすると10個しか違わないわけで、親と話すより感覚が近いのかもしれません。(しれませんっていうか、絶対そうw)

藍の染まり方にも個性が出て、色が人によって異なるのが面白かったです。この日一番綺麗なブルーを出したのは立正大学 後藤教授!!

↑とっても楽しそうに藍染をしていた後藤教授


染め上がった布巾を水でさらして、お互いのデザインを褒め合う時間も楽しかったです。絞りを解くまで完成形が見えないので、一番の盛り上がりポイントになりました。


農福連携とソーシャルファーム

最後は、この日の会場となった農福連携のサトマチ作りをしている埼玉福興株式会社 新井さんから、ソーシャルファームについてのお話を聞くことが出来ました。悦子さんは現在、埼玉福興のすぐ側にお住まいで農福連携の場に藍を活用しています。


ソーシャルファームとは、特に障害者や労働市場で不利な立場にある人のために、安定的な雇用と賃金を確保するという社会的な目的をもって活動している企業や組織をいう。(立正大学谷津田イノベーション研究所発行 hiki kyuryoより抜粋)

↑立正大学 後藤教授が手がける冊子。取材は学生達。


埼玉福興は障害のある人に適した仕事を生み出し、オリーブオイルの製造までの過程を事業化しています。凄いのはここのオリーブオイル、国際オリーブオイルコンテストで金賞を受賞しているんです!!まだ少量生産のため、現在は限られた場所での販売のようです。多様な居場所が提供できるソーシャルファーム、障害を持つ方だけでなくても必要な存在になると感じている私にとても響く内容でした。

※ここで娘は飽きてしまって(新井さんごめんなさい!)シロツメクサで花冠を作り始めました。それを見た悦子さんが後から話しかけてくれて、二人でなにやらお話していました。何度も”来てくれてありがとう!”とおっしゃる悦子さんが印象的でした。こちらこそです。


大学の地域貢献

今、大学は地域や社会の課題を共に解決しその活性化や新たな価値の創造への積極的な貢献を地域住民から求められています。テキストで表現すると難しそうですが、今回参加した体験のようにワークショップの中で聞くお話はスッと耳に入ってくるので、大学の地域貢献は座学だけなくワークショップがとても相性が良いと感じました。

こうした時間を自分たちで作っていく楽しさを大学生達が実感して、どんどん企画が出てくるといいなと思います。現に今回の体験をリードしてくれた立正大学 小林君は”こんな体験を作ってみようとしてます”と言ってくれていたので体験公開に期待しています!


引っ込みじあんのはずが???

娘は小さい頃ものすごい恥ずかしがり屋で、挨拶=注目されて恥ずかしいからしたくないほどでした。よく、勉強はできなくても挨拶だけはできる子になって欲しいって聞きませんか?この刷り込みってすごい強烈なんですよね。。。あ〜また挨拶やお礼言えなかったな〜、申し訳ないな〜って。こどもとしても、感謝してないわけじゃないけど兎に角恥ずかしいんですよね。私は途中で諦めましたw。自分がとんでもなく誰にでも話しかけちゃうんで、私と比較するのやめようって。

そんなこんなで月日は流れ、小学校6年生になった今どうなっていると思いますか?クラブ活動のリーダーに立候補したそうです!信じられない。旅先や出会う大人とも自然に会話(反抗期口調ではあるが)しているんです。別に積極的である事=正しいとは思っていません。でも沢山の人に出会い、多くの価値観に触れることで人は変化するんだな〜としみじみ実感しています。これってとても時間が掛かりますね。彼女の長い人生、さらに沢山の経験をしてもらいたいしその先にどんな成長が待っているのかをワクワクして見ていたいと思いました。


今回は大学の教授、大学生、地域コーディネーター、農福連携企業に携わる方々、ainiメンバー、とバリエーション豊かすぎる大人たちと交流できて良かったんじゃないかな?とほくほくしながら帰りのグリーン車でビールを飲んだ私でした。

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