AINI体験の企画を一緒に考えるワークショップ「KJ法」
2026/11/2(月)
アイデア出しや業務改革で活躍する「KJ法」。実は日本人が生み出した発想法なんです!
明日開催の会議ですかまだ枠ありますのでよかったら一緒に頭使ってみませんか?
会議で、こんな経験はありませんか?
「何か新しいアイデアはありませんか?」
会議で突然こう聞かれても、なかなか出てこないものです。
一方で、何人かが自由に話し始めると、今度は意見が次々に出てきて収拾がつかなくなる。
面白い意見もあったはずなのに、結局、何が決まったのかよく分からない。声の大きな人の意見だけが残ってしまった。
企業で企画会議や業務改革に関わったことのある人なら、一度くらいは経験があるのではないでしょうか。
そんな場面で役立つのが、今回紹介する**「KJ法(ケージェイ法)」**です。
企業の業務改善、新商品や新サービスの企画、組織の課題整理、地域活動、教育現場など、さまざまな場面で使われてきた手法です。
企業研修などで経験した方なら、「ああ、あの付箋を並べるやつね」と思い出すかもしれません。
初めて聞いた方も、難しく考える必要はありません。
紙とペン、付箋があれば始められます。
そして今では、Zoomなどのオンライン会議でも実施できるようになっています。
KJ法は日本人が考案した!
さて、このKJ法。
名前だけ聞くと、どこか海外から入ってきたビジネス手法のようにも感じませんか?
実は、日本生まれなんです。
考案したのは、文化人類学者の川喜田二郎(かわきた・じろう)氏。
KJという名前も、川喜田二郎氏のイニシャルから付けられたものです。
川喜田氏は、フィールドワークなどで集めた膨大な情報を、どのように整理し、新しい発見につなげるかを研究していました。
現場で集めた情報というのは、必ずしも最初からきれいに分類できるものではありません。
むしろ、雑多で、バラバラで、時には矛盾していることもあります。
それを最初から決めた分類に押し込むのではなく、情報そのものを見つめ、似たものを集め、関係を探し、全体像を浮かび上がらせる。
そうした考え方から生まれたのがKJ法です。
1967年には、著書『発想法』で紹介されています。
海外のビジネス理論や経営手法が注目されることは多いですが、日本にも、こうした優れた発想法があるわけです。
しかも、単なる会議の小技ではありません。
もともとは学術研究の現場から生まれ、ビジネスや教育、地域活動にも応用されてきた方法です。
日本人が生み出した発想法が、半世紀以上にわたって使われ続けている。
ちょっと誇らしい話だと思いませんか?
KJ法はどんな場面で役に立つ?
私が特に相性がよいと思うのは、答えが一つに決まっていないテーマです。
例えば企業であれば、こんな場面があります。
業務改革・業務改善
「なぜ、この仕事はいつも時間がかかるのか?改善点をざっくばらんに考えよう!」
担当者から意見を集めると、システムの問題、承認手続き、情報共有、人手不足、昔からの慣習など、いろいろな話が出てきます。
それらを整理することで、今まで見えていなかった問題の構造が分かってくることがあります。
新商品・新サービスの企画
「お客様が本当に欲しいものは何だろう?」
お客様の声、現場の気づき、営業担当者の経験、技術者の発想。
立場の異なる人の意見を並べることで、新しい組み合わせが見つかるかもしれません。
地域活動やイベント企画
「この街の魅力をもっと伝えるには?」
歴史、食べ物、人、風景、文化、地元ならではの習慣。
普段は当たり前だと思っているものが、別の人には面白い体験に見えることもあります。
KJ法の面白さは、最初から正解を求めないところにあります。
実際にKJ法をやってみよう!
基本的な流れは、次のようになります。
① テーマを決める
最初に、何について考えるのかを明確にします。
例えば、今回私たちが考えるのは、
「親子で楽しめる、新しい市場体験を考えよう!」
というテーマです。
ここで大切なのは、最初から答えを狭めすぎないこと。
「魚のさばき方教室を企画しよう」では、最初から方向性が決まってしまいます。
それよりも、親子が市場でどんなことを体験したら面白いか、自由に考えてみましょう。
② 思いついたことを付箋に書く
次に、一人ひとりがアイデアを書き出します。
ルールは簡単です。
付箋1枚につき、アイデアは1つ。
長い文章は必要ありません。
例えば、
- 大きな魚に触ってみたい
- 魚を自分でさばいてみたい
- 普段見られない市場の裏側を見たい
- いろいろな魚を食べ比べたい
- 食べ物がどこから来るのか知ってほしい
- プロの道具を使ってみたい
- 自分で料理を作って食べたい
この段階では、実現できるかどうかは考えません。
「そんなの無理だよ」と言うのも、ひとまず禁止。
まずは自由に意見を出すことが大切です。
③ 似ているアイデアを集める
付箋が集まったら、みんなで眺めてみます。
そして、意味の近いものを少しずつ集めます。
例えば、
「大きな魚に触ってみたい」
「プロの道具を使ってみたい」
「魚を自分でさばいてみたい」
これらには、何か共通するものがありそうです。
一方、
「市場の裏側を見たい」
「食べ物がどこから来るのか知りたい」
こちらは、別の共通点がありそうですね。
この作業では、最初から決めた分類に無理やり当てはめないことが大切です。
似たものがなければ、1枚だけ残っていても構いません。
意外なアイデアが、後で面白い発見につながることもあります。
④ グループに名前を付ける
似たものが集まったら、そのグループを表す名前を考えます。
例えば、
「プロの仕事に挑戦する体験」
「市場の秘密を発見する体験」
「食べて違いを知る体験」
といった具合です。
ここで大切なのは、単に「魚」「市場」「料理」と分類するだけで終わらないこと。
そのグループには、どんな共通する意味があるのか?
みんなで考えてみましょう。
⑤ グループ同士の関係を考える
グループができたら、全体を見渡してみます。
例えば、
「市場の秘密を発見する」
↓
「プロの仕事に挑戦する」
↓
「自分で料理して食べる」
という関係が見つかるかもしれません。
そうすると、単独ではバラバラだったアイデアが、一連の体験としてつながってきます。
線や矢印を使って関係を表現すると、さらに分かりやすくなります。
ここがKJ法の面白いところです。
単に意見を分類するだけではなく、バラバラの情報から新しい意味や構造を発見するのです。
今回は「親の期待」と「子供の好奇心」を考えてみます
今回の親子向け市場体験の企画会議では、付箋を2色に分けてみようと思っています。
黄色の付箋:親が子供に体験させたいこと
例えば、食育、仕事の大変さを知る、食材を大切にする、料理を覚えるなど。
青色の付箋:子供がやってみたくなりそうなこと
例えば、大きな魚に触る、包丁を使う、珍しい魚を見る、自分で作ったものを食べるなど。
親の期待と子供の好奇心は、必ずしも同じではありません。
でも、両方が重なるところに、魅力的な親子体験が生まれるかもしれません。
もちろん、色分けは今回のワークショップ独自の工夫です。KJ法本来の決まりではありません。
Zoomのホワイトボードで実施します
昔なら、大きな模造紙を机に広げ、色とりどりの付箋を貼っていました。
今回はZoom Workplaceのホワイトボード機能を使います。
画面上に付箋を作成し、参加者が自由に動かしながら分類します。
文字を書いたり、グループを囲んだり、矢印でつないだりすることもできます。
オンラインなので、離れた場所にいる人とも一緒に考えられます。
事前にテキストデータを用意しておくと簡単!
今回の参加者には、事前にいくつかアイデアを考えてきてもらいます。
その際、メモ帳やWordなどに、1行ずつテキストで書いておくと便利です。
例えば、
「大きな魚に触ってみたい」
「市場の裏側を見てみたい」
「自分で魚をさばいてみたい」
といった感じです。
当日は、それぞれの文章をコピーしてZoom Whiteboardの付箋に貼り付ければ、文字を打ち直す手間が減ります。
付箋を作って貼り付ける操作に慣れておけば、アイデア出しそのものに集中できます。
なお、複数行のテキストが自動的に別々の付箋になるとは限りません。基本的には1件ずつ付箋に貼り付ける想定です。
Zoom Whiteboardの操作方法は、Zoom公式ヘルプでも確認できます。
KJ法は、アイデアを整理して終わりではない
KJ法を使うと、参加者のさまざまな意見から、共通点や新しい関係が見えてきます。
ただし、そこで完成した企画ができあがるとは限りません。
例えば「プロの仕事に挑戦する体験」という面白そうな方向性が見つかったとしても、誰が、何を、どのように体験するのかは、まだ決まっていません。
そこで今回の企画会議では、KJ法の次に、もう一つの方法を使います。
それが**「ブレインリレー」**です。
KJ法で見つけたアイデアの種を、一人ひとりが選び、他の参加者の発想を借りながら、実際の体験企画に近づけていきます。
その進め方は、次の記事で紹介します。
もし、KJ法に興味を持ったor仲卸とのコラボ体験に興味を持ったかた、こんな体験作ったのでよかったら申し込んで下さい。
体験量50円、手数料込みでも55円。レビュー書いたら100pt帰ってきますので実質無料。余ってるポイントを活用してもらってOK。
しかも、完成企画ができたら、その企画に経費(利用料、素材、一部のお礼など)だけで参加できるような割引クーポンを送付します。
経堂は、実は昔電機メーカーで社内システム開発・業務改革をひたすらやってきたんです。
実際、メーカーで独自の文化を取り入れ進化したKJ法やブレインストーミングがあります。
なので、人によってちょとやり方が違うかもしれませんがそこは当日のファシリテータに合わせてくださいね。
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参考資料
- 川喜田二郎『発想法―創造性開発のために』中央公論新社、初版1967年、改版2017年
- https://www.chuko.co.jp/shinsho/2017/06/180136.html
- 川喜田二郎『続・発想法―KJ法の展開と応用』中央公論新社、1970年
- https://www.chuko.co.jp/shinsho/1970/02/100210.html
- 川喜田二郎ほか「KJ法の原点と核心を語る」日本質的心理学会、2003年
- https://doi.org/10.24525/jaqp.2.1_6
- Zoom公式サポート「Zoom Whiteboardの使用」
- https://support.zoom.com/hc/ja/article?id=zm_kb&sysparm_article=KB0061928