渋谷駅を歩く体験、リニューアルして再開準備中です。

JR、井の頭線、東京メトロ、東横線、田園都市線の渋谷駅を歩く体験は、２０２０年１月から３月までのごく短い期間実施しただけで、休止を余儀なくされています。開催していた時期は、渋谷スクランブルスクエアビルと渋谷フクラスができたばかりで、将来の渋谷駅の顔の一部が見え始める一方で、それまでの渋谷駅の姿が残っていたという、今から思えば貴重な３か月だったという気がします。

それから１年３か月にわたるコロナ禍で不要不急の外出が止まっている間に、山手線玉川口改札がなくなり、埼京線ホームが移動し、東急東横店南館と西館の解体工事が進み、１９５７年に誕生した日本でもっとも古い地下街といわれるシブ地下も改装のため閉鎖されてしまいました。

今では、東横線の駅が地上にあった１０年前の渋谷駅の思い出を引き出す糸口を探すことすら難しくなっています。渋谷のシンボルともいえるハチ公像も、東急東横店の建物がなくなってしまったら、イメージが変わってしまうことでしょう。

とはいうものの、渋谷駅が以前どうだったかということに関心のある人が渋谷を訪れるわけではありません。ガイドというものは、その場所の歴史を語るものだ、といってもよいのかも知れませんが、渋谷駅のガイドはそんなことより、どのホームからどこに行くには、どの経路を使うとよいのか、ということになりそうです。

 迷路だから楽しめる渋谷駅。そんな楽しみはいうまでもなく不要不急ですが、それが許されるようになった時に、日本を代表する映像として世界に知られるスクランブル交差点を中心とする、駅歩き体験をしていただけるよう準備をしています。