映画「真珠の耳飾りの少女」は、まさに絵画です。
2021/1/12(火)
誰もが一度は見たことがあるフェルメールの「真珠の耳飾りの少女」。
名画中の名画ですが、
そこに描かれている少女が誰なのかは、謎のままになっています。
娘のマリアなのか、恋人なのか、妻なのか・・・。
・
この映画では
この絵が描かれるに至った人間模様が、仮設に基づいて描かれています。
・
が・・・、
そんな物語は、どうでもいいです。
「お話」だったらトレイシー・シュヴァリエの書いた原作小説を読めば十分事足ります。
・
特筆すべきは、すべてのシーンの美しさ。
フェルメールの描く絵画の色調や、構図を緻密に再現しています。
だから、映像を見ていると
まるで絵画でも見ているかのような錯覚に落ちてしまいます。
・
17歳の若きスカーレット・ヨハンソンが
「青いターバン」を巻き、絵画そっくりな姿になるシークエンスは、
もう息をのむほどでした。
・
この映画を観る前と、観た後では、
フェルメールの絵画を観る「深さ」が、まるで違います。
・
絵画の描かれた時代背景や
作家の人となり、人間模様を知ったうえで
絵画を鑑賞すると、
漫然と鑑賞するだけでは得られない味わい深さがあるものです。