【コラム】TABICAの良いところ
2020/12/2(水)
先日出会った女性のはなし。
一緒に映画を見にいく人を募るアプリで知り合った私たち。
何度かチャットでやりとりして、お互い気になっていた作品を一緒に観に行こうということになった。
彼女は私より5つ歳下の27歳。落ち着いてるけどピチピチって感じ。1年前に転職で札幌から東京に出てきて、銀座の時計屋さんで働いている。
ベトナム料理を食べながら、好きな映画や旅行の話をした。蒼井優ちゃんのどの作品が好きかで盛り上がった。
一通り初対面のタイミングでする話題を話し終えて、上映までまだ時間があったので、話題は少しつっこんだ内容へ。
お気に入りの週末の過ごし方は?
好きな東京の街は?
最近ハマってることは?
これがあまり出てこない。盛り上がらない。
よく聞くと、東京に知り合いがほとんどいないこと、映画館もいつも1人で行くこと(これは私もそうだけど)、職場と家の往復がほとんどで外食も買い物も職場がある街になってしまっていることを教えてくれた。
さらにお話ししていくと、私と同じ区内に住んでいることがわかった。最寄りの路線は違うけど、お互い「あーあの辺ね!」と分かるくらいの距離感。
あのお店には行った?
新鮮な野菜を収穫させてくれる○○さんという農家さんがいてね。
あそこのお店のお菓子はお土産に良いよね。
そんなような話をしても、彼女には分からない。だって職場と家の往復しかしていないから。
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どうして彼女が知らないお店や街の情報を私は知っているかというと、街で遊んでいるからだ。
街で遊んでいる人に遊び方を教わったから。
街で遊んでいる人たちが集まっているところを知っているから。
そういう情報は、実は、SNSに、近所の定食屋に、カフェに、通学路の掲示板なんかに載っている。
私はわりと1人でどこへでも行けちゃうので、そういうところから情報を得て、近所のイベントごとや美味しそうなお店にふらっと行ってしまえる。
そうやって知り合った人と、新しい街でたのしく近所付き合いができているところがある。
でも、この日会った彼女はそうではないのだろうなと思った。
そういう気持ちも分かる。
いろんな人がいるから、遊び方を知るにもいろんなハードルがある。
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ここでTABICAを思い出してみる。(やっと!)
TABICAの良いところは、根本的だけど遊びを売り買いできるという点なのかなと。
ちょっとうまく伝わるか分からないけれど、見知らぬ人たちが楽しそうにしているところへ行って「私も混ぜて」って言うより、「いつものあなたの遊び方教えてくれません?500円払うんで。」って言うほうが、より多くの人が真似しやすい方法なんじゃないかな。
逆もしかりで、自分1人で楽しんでいることの仲間が欲しいとき、雑踏の中で「この指とまれ!」って待っているよりも、その楽しいことに名前と値段を付けて商品棚に並べるほうがより多くの人にとってハードルは低いんじゃないかな。
上述の彼女には、もちろんTABICAの紹介をして、おすすめの体験を紹介した。
次は私たちの住んでいる街で遊ぼうという話をした。
もしかしたら、彼女のような人は世の中にけっこういるのではないか。
別に「単身の若者」というくくりじゃなくても、生活圏や顔を合わせる他人が限定されている人。
そのことで、なんとなくツマラナイ気持ちが増えてワクワクメーターが下がっているような人。
そういう人にTABICAが届いたら良いなと思います。
もっともっと多くの街を遊び場にしたいです。
全部の街がだれかの遊び場になって、遊び方の交換がそこらじゅうで起こっていたら、孤独や分断とは縁遠い社会になると思っています。
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遊びを売り買いできるっていうTABICAの良いところが、そういう社会づくりに役に立つと信じて、今年もあと1ヶ月お仕事がんばります!