ライブだよ!全員集合!
2020/10/9(金)
こんにちは!
久しぶりにライブハウスに来ている。アコースティック・ギターの弾き語りなど、ソロ中心の都心のお店。アマチュア・アーティストでも、オーディションにパスしないとステージに立てない。
ライブハウスのカレー🍛を飲むと同時に、ビール🍺も飲んだら、止まらなくなり、お店に置いてある全銘柄のビールを制覇する。
お目当ては、学生時代のバンド仲間の先輩で、トリなのだが、ほろ酔いで、前座?のアコースティック・ギターと歌が身体全身に響いて、やけに心地よい。
心地良すぎて、一瞬、寝落ちしたら、8年前の悪夢を思い出した。
2012年1月のFacebookへの投稿(つたない文章は、今回、補正)
カリフォルニアに住んでいるのに、日本人の出向者とばかり、遊ぶのはやめて、趣味に打ち込む元年(2012)と決めた。あいにく、何に打ち込むのかと聞かれても、唸ってるばかりで、月日が過ぎるばかりではあった。
しょうがないので、好きなビートルズの演奏を一緒に楽しむ人をネットで募集してみた(いわゆる、メンバー募集サイトだ)
日本なら、何の反応もないはずが、あっという間に問い合わせがあり、その後、耐え難いくらい、ひどいことになる。
突然、電話してきて、一緒にjam(演奏)ろうよと言ってきた子に、「楽器は?」と聞いたら「歌!!」とのこと。
Jamると言うより、バックバンドになれと言っているらしい。マジでプロの歌手をめざしているとのこと。
あげく、30分も延々と電話の向こうで、あれこれ歌を歌い続ける。「私の歌どう?」に対し、褒めなければ良いのに、こちらの文化では、褒めて育てるが基本なので、褒めたら、さらに歌が止まらなくなる。
華氏90度を超える炎天下の車の中、エンジンは掛けてあったが、新たな拷問が発明された瞬間でもあった。
さらに、ドラマーとベーシストを見つけたから、明日、R&Bのセッションをやろうよとのこと。
バンドなど、やっている暇はないのだが、うかつにも「面白そう」と口走ってしまったのが運の尽きだった。
「R&Bは何が好き?」と聞かれ、思わず、「Eric Clapton」と答えた。しばらく、R&Bの定義が、いかにあいまいで、人それぞれ違うから困ると、ゴルフでぎっくり腰の俺にとって、ジンバブエの市議会議員選挙の結果くらい、どうでも良い彼女の愚痴が続く。
「ところで、バンド経験は?」と聞いたら「初めて!」「楽器は何かできる?」「タンバリン!」。
お願いだからバンドなんて無理では?!とにかく、早く電話を切ろうと思う。
「じゃ、明日待ってる」「ごめん、明日、ゴルフ」と電話を切った。
ふー、うまく逃げ切った。
と思ったら、夜、また、電話を掛けてきた。ドラマーに俺の電話番号を教えてよいかとのこと。知るか勝手にしてくれ。
そしたら、見知らぬやつから電話が掛かってきた。
ドラムの彼女が日本人で、彼の代わりに、彼女が話したいとのこと。
要は、俺の英語がひどいので、通訳と言う名の日本人の刺客を送ってきたらしい。
軽いショックを受けているのも束の間、「あのー、明日どうしても顔を出してもらう訳にはいきませんか?」「無理です」、「そこを何とか」「いえ、用事があるので」「そこをなんとか」
「少し遅れますが、本当に顔を出すだけですよ」
「ギターは!?と彼が叫んでます」「嫌です」
「そこを何とか!」「本当に、ギターは持っていくだけですよ」
「何か一緒にやろうよと叫んでます」「とにかく行きますから、そう言うことで」と電話を切る。
たまには、音楽スタジオに入るのは悪くないし、アメリカのスタジオは初めてだから良しとするか、後は、30分以内にどうやって、逃げ出すかだけだなと思い直し、指定された住所に向かう。
近くまで行くが、やはり、スタジオはない。念のため、教えてもらった住所を再確認してみた。
どう言う訳か、ペンキ屋だった。
後日談。その後、ペンキ屋のガレージで、メキシコ人のドラマー、アフリカ系アメリカ人のベーシストに、電話してきた韓国人のシンガーと、適当に何曲か演奏に加わる。私のオーディションだった。
ガレージのバーベキューで食べたバーガーとメキシコ料理が旨すぎて、オーディションの合否は別にして、しばらく、ガレージバンドに仲間入りした瞬間だった(その後、数回、バーベキュー目当てに、練習に参加するが、衝撃の空中分解で解散となる)
なんて、思い出にふけっていたら、トリの先輩がステージに上がる。オリジナル曲の完成度、演奏、歌、いずれも、前座の方とは格が違う。素晴らしい。
そんな、台風前夜を過ごす。