渋谷駅ビルの新築開始

2025/6/13(金)

渋谷駅西口にあった建物のすべてが解体されました。これから2031年度まで、スクランブルスクエア中央棟と西棟という新しいビルの建設工事が始まります。これまでの渋谷駅がどんなものだったかを知る人には、利用していた街が消滅してしまったということになりそうです。完成は6年後になるとのことなので、それが楽しみに、とはなかなかならないでしょう。特にこれまでの渋谷を知る人にとって渋谷は過去の記憶にある街でしかないといってよいかもしれません。


一方でこれからの長い工事期間、工事の様子を見物できるということが、どこにもない観光資源になりそうです。工事現場の周りは2階の高さで遊歩道のようになっていて、日々の変化を見ることができるのです。土木・建築業界関係者にとってはまたとない見学場所なのでしょう。いつも誰かが写真撮影していますが、インバウンド観光客も含まれます。


誰のための再開発なのか、といわれることもありますが、これまで渋谷駅近辺で生活あるいは買い物をしていた人たちのため、とはもはやいえないでしょう。渋谷駅周辺の土地の経済的価値を高めるため、と割り切るしかありません。世界が変化していく中での日本であり、その中にあっての渋谷という見方が必要なようです。とはいえ、そのためにどのような街になるのがよいのかを考えて設計することが容易とは思えません。建物はできても、家賃が高すぎて、ということもあるでしょう。

渋谷センター街は、今やそこを歩く人の半分以上はインバウンド観光客のようです。しかしそれを狙って街づくりをしたわけではありません。スクランブル交差点が観光目的で作られたわけでないことも確かです。


いずれにしても、今の渋谷は観光地として楽しめる街になっています。今月NHKBSの新日本風土記で(BSプレミアム4Kで23日、BSで24日)渋谷の細道(仮題)と題して井の頭線渋谷駅の隣の神泉駅周辺の様子が放送される予定です。

観光客の目で渋谷を見ると新しい発見があるのではないでしょうか。



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