藍の手しごと〈#2 泥藍染め〉で大切にしたいこと
2023/8/18(金)
私たちは「染めること」は「食べること」と同じように、
畑が育んだ命を大切にしながら、【命の移し替え】と捉えています
葉っぱの中の「生命力」を「色」として布に移し替えます。
染める中で大切にしたいのは
①藍が染料になるまでの「過程(プロセス)」
藍の生葉染めとは違い、会の当日に染料をつくる工程はありません。
ですが、藍の種まきから始まる育つ「過程」と、泥藍の染料にまで至る「過程」をお伝えします。
過程を知ることで、生葉染めの時と同じように「命の移し替え」であることを実感していただけると思います。
②暮らしの中で「使う」こと
暮らしの手しごとの楽しさや喜びは、染める当日はもちろん、染めた布を毎日の暮らしの中で「使う」ことでより深まるようです。
染める素材は「綿」「麻」
毎日使うお気に入りにして欲しいから、どんどん気兼ねなく使って、繰り返し洗濯しても大丈夫な素材を染めることを大切にしています
③染めるものは「お持ち込み」できます
毎日使いたいものは人それぞれ。
初めて泥藍染めをする方にも安心していただけるよう、事前に染めるもののご相談のやりとりを丁寧にさせていただきます!
我が家でオススメの染めるものを、事前にご予約していただき、現地で購入することもできます。
④「藍染め」ではなく「泥藍染め」
藍染めというと、あの紺色に近い藍色を連想します。
「ジャパンブルー」と評されるくらい、日本人にとって藍色は誰もがイメージする色。
藍という植物から染料を取り出すには様々な方法がありますので、今回の染め方は「泥藍染め」(または沈殿藍染め)と正確に呼称します。
⑤畑とつながること
染める会場は藍畑の隣りです。
「畑とつながる」というのは具体的に
藍を「観る」(育つ「過程」を含む)
藍を「いただく」=染める
藍を「還す」
この3つの工程を体感すること。
藍は、単なる染料にとどまらず、畑の土が育んだ「命」であることを、頭ではなく、五感で感じることができるでしょう。
藍は農薬・肥料・除草剤を使わずに、人の手で循環の仕組みを巡らせる方法で育ってきました。
人の営みや楽しみが、循環の巡りの一部分となることを大切にしています。