奥の細道 結びの地 大垣

2021/8/28(土)

芭蕉は旧暦8月21日には戸田氏10万石の

城下町大垣に入っているようです。


大垣には2週間余り滞在することになります。

芭蕉の奥の細道の目的は奥州の歌枕の地を

巡ることと言っていいかと思います。


秋田の象潟を見分し、出羽と越後の境である

鼠ケ関を越えて奥州を出ると旅は足早になった

のかと思います。


深川を出発して鼠ケ関を越えるまでが3か月

鼠ケ関から大垣までは2か月ほど。


大垣では多くの門弟や俳友などに囲まれて

旅の疲れを癒したものと思います。


大垣に滞在中に、芭蕉は赤坂の虚空蔵に

参拝します。

真言宗の寺で、金生山明星輪寺。



日本三大虚空蔵の一つという。

(他は京都法輪寺、伊勢朝熊山金剛證寺)



朱鳥元年(686年)修験道の開祖

役小角(役行者)が持統天皇の勅願により

開基したと伝えられています。

本尊は役小角自ら岩に彫刻した虚空蔵菩薩。

秘仏となっていて拝観はできない。



参詣した日は旧暦8月28日

赤坂の虚空蔵の奥の院で句を詠んでいます。


鳩の声 身に入(しみ)わたる 岩戸哉



なぜか山形の山寺での句


閑かさや 岩にしみ入る 蝉の声


と似ていると思ってしまいます。



あと一週間ほどでいよいよ奥の細道の旅が

終わります。

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