送粉者 - ポリネーター
2021/8/7(土)
花にやってくる虫をじっくり調べるのも夏休みだからできることの一つ。真夏に咲く花はそんなに多くはないけれど、ヒオウギは夏の野の花。英語だと「ヒョウ(柄)の花」という名も使われます。ひとつひとつの花は朝開いて夕方には萎れてしまいます。萎れるとき、自分で花びらをグッと締め上げるようにねじるのです。下の一枚目の写真にも昨日咲き終わってねじれた花が見えます。
「1日しか咲かずに、もし花粉を運んでくれる虫が来てくれなかったらどうするの?」と言いたくなります。でも諦めが早いのにはそれなりの理由が。ヒオウギは花粉を同じ花にあるメシベにつけても種子を作ることができます。だから虫が来なければ自分で受粉してしまうのです。ねじれるのは間違いなく受粉するためでしょう。とすると諦めがいいのではなくて状況への対応が機敏なしっかり者?
花を付ける植物の花の形や模様が現在のようになったのはそれぞれ意味がありそう。ヒオウギの花には中心に向かう斑点や線。
太陽の力が真っ盛りの昼下がり。花の中心部分が濡れて光っています。蜜! そうか、花の表面の模様をたどっていくと蜜にありつける。そこにはアリが1匹いました。ちゃんと知っているのですね。
チョウが2匹。クロアゲハとナミアゲハです。アゲハの仲間は明るい色の花、赤い色の花でよく見かけます。蜜に惹きつけられてやってきます。
こんなふうに花を訪れる送粉者を記録するのは面白いのですが、暑い夏は熱中症に十分注意しなくては。