芭蕉 山形へ(尾花沢、山寺)

2021/5/25(火)

花笠音頭にも謡われる尾花沢。

私のイメージの中には、幼いころ実家の近くまで

軽トラックで尾花沢スイカを売りに来ていたのを

思い出します。



尾花沢には、NHK朝ドラ「おしん」の舞台にもなった

銀山温泉があります。

行ったことはないのですが、雪景色の銀山温泉の風景は

絵になりますね。



山寺として有名な立石寺。天台宗のお寺で正式名称は

宝珠山阿所川院立石寺、本尊は薬師如来。

貞観2年(860年)に清和天皇の勅命で円仁(慈覚大師)が開山。

円仁が開山した四寺(他は中尊寺・毛越寺、瑞巌寺)を巡る

「四寺廻廊」を構成しています。

芭蕉は毛越寺は素通りしましたが、そばを通ったということで、

四寺クリアと言っていいでしょうか(笑)


山寺というだけあって階段の段数が1015段、往復1時間半ほど。



芭蕉がここ山寺を訪れたのは5月27日(新暦7月13日)

朝6時半に尾花沢を立ち、午後3時ごろ立石寺に到着して、

預り坊に宿をとり、その日のうちに「山上・山下」の巡礼を

終えています。



芭蕉も汗をかき、蝉の声を聴き1015段の石段を上ったのでしょうね。


『閑さや岩にしみ入る蝉の聲』


が有名ですね。

でもこの句は「奥の細道」を出版するにあたって推敲された結果で


初案は「曽良旅日記」によれば


『山寺や石にしみつく蝉の聲』


だったということです。


それが


『さびしさや岩にしみ込む蝉のこゑ』


という再案を経て最終案に至ったようです。



山寺の五大堂からの眺めは素晴らしいです。

ここまで登ってきた疲れも吹き飛んでしまう眺めです。






私が始めて山寺を訪れたのは小学6年の秋の遠足です。

今ではなくなってしまっていますが、近くに芭蕉園という遊園地

があり、コーヒーカップに乗った記憶があります。


芭蕉は、翌日最上川の発着所のある大石田に向かいます。

そこではあの有名な句の初案が詠まれます。

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