映画「The Family Man」で人生の岐路を想う
2020/10/1(木)
こんにちは!
2000年公開の米国映画「天使がくれた時間(The Family Man)」は、今まで、何回見たのだろう。
どう言うわけか、米国ではパッとせず、日本での方が好意的なレビューが多い。だからか、私のお気に入り映画の中で、1、2位を争う作品になっているのかもしれない。
何と言っても、映画の最初から最後までの流れに一切の無駄がない。すべてのシーンに魅了させられる。愛情、友情のような、人と人との間の心の温もりが感じられる。人生、生き方について、少し立ち止まって、考えさせる機会を与える。そんなクリスマス映画だ。
ネタバレしない範囲で、物語の概要は以下の通り。
主人公のジャックは、30代にして、ニューヨークの金融事業での成功者。欲しいものはすべて手に入れたし、手に入れられると思っている。それだけのお金を稼いでいる。
仕事に厳しい人間ではあるが、善人でもある。
街のチンピラ扮する天使が、彼の善人さを見込んで、彼が見落としている、人生に本当に大切なものは何なのか、考えるきっかけを与える。そして、彼がどのように考え、変わるのか。そんな映画だ。
ジャックは、
都会(NY)に住み、シングル、リッチ、大きなビジネスで忙しく、仕事最優先、クリスマスも後回し、孤独ではある。
最愛の人にも、我々のためと言いながら、自分のために行動してきた。
一方、天使に導かれた別の世界では、
田舎暮らし、家族がいて、生活が苦しく、退屈な販売員の仕事、家事や子育てで忙しく、クリスマスや結婚記念日は何よりも大切、地元の友人多く、にぎやかな日々を送る。
彼も妻も、心から、2人や家族のことを考える。
この2つの人生のどちらが良いか?と問いかける物語ではない。13年前の判断で、別の人生を送っていたら、その人生を見た上で、彼が大切に思うことは何か?
と言うようなストーリーだ。
感想:
この映画の物語の根底には、チャールズ・ディケンズの名作『クリスマス・キャロル』があると思う。「守銭奴で嫌われ者のスクルージ爺さんが、クリスマス・イヴに超常的な体験から、過去・現在・未来の旅をして、自身の寂しい末路を知り、改心し、良いお爺さんになる」
ジャックは、スクルージみたいな悪人ではないが、この不思議な体験で、人生で本当に大切なことは何かに気付いて変わった。スクルージ爺さんと同じようにクリスマス・イブにだ。
「人生はやり直せないが、これからの生き方は変えられる」が、この映画のメッセージではないかと思う。
こんな真面目な話は置いておいて、だんだん、涼しくなり、人恋しくなる秋。人と繋がることで、少し気持ちがやすらぐとか、会話することを楽しみたいとか思う方、もし、気が向いたら、何でも語れる会は、どうでしょうか?