「いきなり原稿用紙に書かない」が大切

2020/5/21(木)

「作文が苦手」というお子さんの悩み。

最も多いのは・・・


「何を書いていいかわからない!」





では、この悩みを解決するにはどうすればいいのか?

「これを書けばいい」状態にすれば良いのです。


「さくさく作文教室」で教えていることはとてもシンプルです。

1:原稿用紙はまず横に置く

2:書けそうなことを探す

3:どうやって書くか考える

4:原稿用紙に書く


つまり、原稿用紙にいきなり書かない!


「さくさく作文教室」では、

子供たちには「ネタだし」&「構成」の大切さやコツを

「クイズ作り」や「物語づくり」を通して、

わかりやすく、そして面白く教えています。



授業の1つに「ストーリーキューブス」があります。



ストーリーキューブすは写真のようにイラストが描かれたサイコロです。

実際は9個あるのですが、さくさく作文教室で使うのはその中の4つです。


これで何するかと言うと・・・

1:サイコロを振ります。

2:イラストを見ながら順番を変えて、短い文章を作ります。


以前、参加してくれた5年生の女の子の作文が素敵だったので

授業内容と一緒にご紹介します。


使った絵柄はこの4つ。


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まず、女の子が考えたのは・・・

「リンゴの木がありました。私はその木からリンゴを1つ取りました。

 ヒツジが来て、私のリンゴを食べました。私は悲しかったので、もう1つリンゴを取りました」


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3:『さくさくシート』を使い、物語に肉付けします。


 シオリが新橋を歩いていると、26階建てのビルの上に大きなリンゴの木を見つけました。

下から見て面白いと思ったので、ビルの上まで登りました。

木にリンゴが10個ぐらいあり、「おいしそう」だと思いました。

よく見ると足元にリンゴが落ちていました。シオリがそれを拾うとヒツジがやってきました。

ヒツジはシオリの手からリンゴを取って食べました。

それは魔法のリンゴだったので、ヒツジは猫に変身しました。

私も猫になりたいと思いました。

もう1つ落ちていたリンゴを食べると鳥になりました。

私はレインボーブリッジの上まで飛んでいきました。


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4:さらに『さくさくシート』で肉付けします。

  1時間ちょっとで、最初の文章がこんな物語になりました。


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タイトル【まほうの木】

シオリが新橋を歩いていました。

20階建てのビルがあったので、上を見てみると大きなリンゴの木がありました。

「なんだあれ!?」

シオリは驚きました。

でも、ビルの上にリンゴの木があるなんて面白いと思いました。

シオリはエレベーターで屋上に向かいました。

エレベーターを降りた瞬間、

「美味しそう!」

シオリはそう言うと、リンゴの木まで走りました。

木には10個ほどのリンゴがなっています。

シオリの足元には2つのリンゴが落ちていました。

1つは金色のリンゴでした。

「ピカピカだ!」

シオリが金のリンゴを眺めていると、ヒツジが近づいてきて、手のあったリンゴを食べてしまいました。

シオリはびっくりしました。すると、さらにびっくりすることが起きたのです。

「えーーーっ」

なんと金のリンゴを食べたヒツジが猫に変身したのです。

「私も猫になりたい!」

シオリはもう1つ落ちていたリンゴを拾いました。

「あっ、これは銀のリンゴだ」

でも猫になりたかったシオリは、銀のリンゴを食べました。

すると、シオリの手は羽になり、足が細くなりました。

なんとシオリは鳥に変身してしまったのです。

羽があるので飛んでみたくなりました。そしてビルの周りを飛び回りました。

「高いところ怖い・・・」

シオリはリンゴの木に戻りました。

空からリンゴの木を見ると、色々な色のリンゴがあって虹のように見えました。

シオリはまだ猫になりたかったので金色のリンゴを探しました。

探していた金のリンゴは木のてっぺんにありました。

そのリンゴは今にも落ちそうでした。

シオリは急いでリンゴに飛びつき、かじりました。

するとシオリのくちばしは引っ込み、ヒゲとシッポが生えました。

「ニャーゴ」


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4つのイラストが「さくさくシート」を使うことで、

ここまで膨らみました。


さくさく作文教室では、いきなり原稿用紙に書くのではなく

「さくさくシート」を使って構成を考え、

書きたいことをすっきりさせてから原稿用紙に書くことを教えています。


これは放送業界に入ってから先輩たちに教わったこと。

自分が小学生の時に「これを知っていれば」と思い、

さくさく作文教室を始めました。


書くことの楽しさを、あなたのお子さんにもお伝えできればと思います!

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