星と地球のあいだで~須賀敦子輪読

2025/10/27(月)

タイトルからステキ!と思いながら

読みすすめると

このタイトルの意味がわかってきました。

この作品は「遠い朝の本たち」に収められている須賀敦子のエッセー。

幼いころから成人に至るまで

須賀敦子が愛した人々と愛した本を紹介しています。

1992年10月に「国語通信」に掲載。

「国語通信」は、筑摩書房が刊行していた学校の先生向けの本らしい・・

1991年から1994年に「国語通信」に発表された作品に加筆訂正を施し

1998年4月25日、「遠い朝の本たち」として筑摩書房より刊行されました。

その年の3月20日、須賀さんは亡くなっています。

生きている須賀さんがかかわった最後の単行本かもしれませんね。

apprivoiser アプリヴォアゼは、フランス語で飼いならすという動詞と紹介されます。

大学の初級フランス語のテキストに「ル・プティ・プランス」(星の王子さま)を採用した

マドモアゼル・ヴェについて書かれている。

この章は、サン=テグジュペリの作品を紹介していく。


あー、わが家の本棚にあった「星の王子さま」、どこにいちゃったかな? 探せど見つからず。

娘に「持って行ったっけ?」とラインしたり・・


図書館で借りようと検索してわかったこと。

最近は、図書館での設置も少なくなっているようです。

私の育児の頃でも、どんどん、新しい絵本が紹介され、たくさんの子ども向けの本が出版されていた。

絵本も豊かになったのね・・


それでは、ホチっと押すか・・ということで

岩波文庫の「星の王子さま」を購入。

こちらの文庫、文字も読みやすいし、紙質も上質。

ポチっとして、よかったです!


絵本の印象が大きかった「星の王子さま」、ぜんぜん、違いました。

この本を再度、手に取り、読むことになったことが

「星と地球のあいだに」を読む醍醐味の一つでした。


作品中、マーカーをひいた箇所はたくさんありますが、ここでは、以下をご紹介します。

***

「砂漠の中に不時着した飛行士が星の王子さまから聞いたキツネとなかよくなる話だ。

ぼくは、まだ、きみにアプリヴォアゼされていないから、とキツネがいう。

ぼくときみのあいだには、なんの関係もない。

きみとぼくとのあいだに関係をつくるとする、それがアプリヴォアゼさ。」***


<星と地球のあいだで>は、14頁ほどのちいさな作品ですが

サンテグジュペリの作品をもっと読みたいと思ったり

あの人とあの人とあの人と・・・関係をつくったり、深めたり

まわりにいる人々をたいせつにしていきたい・・と再確認した作品でした。

      <サンテグジュペリが生まれたリヨンの街>

フランス語版のLe Petit Princeを

日本語に翻訳した内藤濯は

「声にだして読むに耐えるリズム重視の訳文」をたいせつに訳したとお嬢さんの内藤初穂さんが

書いています。

声に出して読むをたいせつにしている輪読会を後押ししてくれたようでうれしく思いました。

内藤濯は「ないとうあろう」と読むそうです。

長くなったので、また、書きますね!


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