ドラマが伝える鎌倉の路地裏 〜もう一つのドラマ「俺たちの朝」〜
2025/5/31(土)
「続・続・最後から二番目の恋」盛り上がっていますね。
普段は静かな極楽寺駅や御霊神社のあたりも、まるで聖地巡礼のようなにぎわいです。
(極楽寺駅前)
そして坂の下の海へ続く路地のカフェにも多くの人が訪れています。
ドラマをきっかけに多くの人々が訪れ、街の魅力が伝わってゆく。。素敵な風景が街のあちこちで見られます。
(坂ノ下のカフェの中庭テラス)
ドラマ「最後から二番目の恋」は第2弾から第3弾まで、11年のインターバルをおいての上映です。
ドラマのキャストもスタッフも、そしてわれわれ視聴者も、過ぎた年月に思いを寄せているように感じます。
極楽寺駅をロケ地とする、もう一つのドラマを思い出しました。
「俺たちの朝」です。50年も前の作品。
最近映画化が発表された「俺たちの旅」の続編として登場した作品です。
放映は1976年10月から1年間の全48話。今では考えられないロングバージョン。人気の程を感じます。
ストーリーは。。
ひょんないきさつから江ノ電極楽寺駅付近で共同生活することとなった 男女3人の若者が夢を描き悩み、挫折し、また立ち上がるという日常を描いた青春ドラマです。
駅のホームや江ノ電が頻繁に登場しました。
ところで、当時の江ノ電はモータリゼーションの影響で、交通渋滞の原因になるとされ、 廃線寸前。
今では想像できない事態に遭遇していました。
ドラマが放映されると、予想を遥かに上回る若者が古都鎌倉に興味を持ち、
主人公達が住んでいた極楽寺駅周辺は連日大賑わいになったとのことです。
学園紛争などで荒廃した世相の下、当時の若者達は古都の風情にひきつけられたのでしょう。
ドラマの効果で江ノ電の利用客数は急上昇。廃線の危機を脱したのです。
今日、江ノ電が走っているのはこのドラマのおかげ..ということができます!
(極楽寺洞を疾走する江ノ電)
このドラマのロケ地が極楽寺駅になった逸話も興味深いです。
最初の案では、世田谷の等々力渓谷を舞台にし、等々力駅のロケを加えようしていたとのこと。
ところが、人の多いホームでの撮影に許可が降りなかったそうです。
第2の候補として浮上したのが極楽寺駅。廃線が計画されているくらいなので大丈夫だったのしょう。
撮影スタッフさんたちは砧の撮影所から、毎日通ってフィルム撮りをすることになりました。
当時はまだビデオではなくフィルムが使われていたのですね。
鎌倉の街は多くのドラマや書籍に登場しています。
ドラマ「俺たちの朝」「最後から二番目の恋」
アニメや映画となった「海街diary」
そして、スラムダンク、鎌倉ものがたり、小説のツバキ文具店など。。。。
多くの作品の舞台となり、それぞれの時代の街の魅力が紹介されてきました。
(あじさいの時期の極楽寺)
カフェツアー「鎌倉路地裏カフェ散歩」では ドラマや映画にかかわるトピックなども交えながら鎌倉の路地道とカフェの魅力をお伝えしております。
路地裏カフェ案内人 こうちゃんより
(坂の下のカフェねこ ふうちゃん)