さぁ、焚き火を始めよう! 薪の種類編

2022/11/22(火)

まずは木の種類を知ろう!


薪の使う木は「針葉樹」と「広葉樹」の2種類


日本の森林の50%は針葉樹林

 

代表的な針葉樹 スギ・マツ・ヒノキ

 

針葉樹は、樹液が多いためよく燃えるのが特徴。

 

■杉

火力が強いため、焚き火の「焚き付け」にオススメです。

ヤニを多く含んでいるため、煙やススが出やすいのが難点ですが、薪をしっかり乾燥させれば改善できます。

 

杉は軽く柔らかいため、斧や鉈で薪が割りやすく持ち運びしやすいのが特徴です。火つきがよいため焚き付けに最適であり、安価で入手することができます。しかし火持ちは長くないです。


 

■松

マツは油分を多く含んでいるので非常に火つきがよく、スギやヒノキと比較すると多少燃焼時間が長いのが特徴。

またマツの松脂を多く含んでいる箇所は*着火剤としての効果が得られます。パワフルな火力がメリットですが、その分ススが発生しやすいので注意が必要です。


 

*自然の着火剤とも言われている「ファットウッド」。アブラを多く含んだ松脂(マツヤニ)のことで、枯れたアカマツから採取できます。松脂の主成分を構成するうちロジン、とりわけテレビン油は揮発性が高く、着火しやすく燃えやすい性質をもつのが特長。艷やかな濃い琥珀色かつ松脂独特の香りがします。


 

 

■ヒノキ

ヒノキは、香りがよく檜風呂などでも知られる高級建築材。乾燥が早く火つきがとてもよいのが特徴です。

よく燃え燃焼効率が高いですが、その分持続性にかけるので、本格的に焚き火で燃やす目的よりも焚き付けとして使用するのが最適となります。

 



広葉樹 ナラ・クヌギ・カシ・ケヤキ・サクラ

 

広葉樹は組織が密で比重が高いのが特徴。そのため火つきが悪いですが、一度燃えると火持ちがよいのがメリットです。

 

広葉樹は薪のなかでも割合が多く、長時間燃えることができるので焚き火や薪ストーブなど幅広い用途に使用できます。ヤニや油分が少ないため煙やススが少なく、焚き火料理にもオススメです。

 

代表的な広葉樹

 

■楢(ナラ)

どんぐりの木である楢(ナラ)は最もポピュラーな薪のひとつであり、火力が高く火持ちがよいのが特徴。

そのため薪ストーブや暖炉で使用する薪に最適です。焚き付けのあとの焚き火に太めの楢の薪を投入することで長時間燃焼させることができ、煙の量も抑えることができます。


 

■クヌギ

椚(クヌギ)は非常に密度が高く、硬く火持ちがよいのが特徴。そのため「最高級の薪」といわれています。

薪を投入する際に少々重さを感じますが、燃焼時間が長いため薪を継ぎ足す回数を減らすことが可能。クワガタが好む樹木としても有名です。


 

■樫(カシ)

樫(カシ)は火力が強く火持ちがよいため「薪の王様」といわれています。

非常に硬いという特徴があるので薪を割るときに少々大変ですが、その分火持ちがよいため薪の消費を抑えることが可能です。*備長炭は樫の木で作られます。


*備長炭(びんちょうずみ、びんちょうたん、びっちょうずみ、びっちょうたん)は木炭(白炭)の一種。

紀伊の商人備中屋長左エ門(びっちゅうや ちょうざえもん)が、ウバメガシを材料に作り販売を始めたことから、その名をとって「備長炭」の名がついた。狭義にはウバメガシの炭のみを備長炭と呼ぶが、広義において樫全般、青樫などを使用した炭を指す場合もある。

 

■欅(ケヤキ)

欅(ケヤキ)は、硬く比重が高いため火持ちがよいのが特徴。燃焼時間が長いため、薪ストーブや暖炉での使用に最適です。

お香を炊いたような独特の香りがあり、非常に硬いため薪割りにはコツや慣れが必要となります。


 

■桜(サクラ)

桜(サクラ)は、燃えると甘い香りがするため薪以外にも「燻製材」としても好まれて使用されています。

ナラやカシに比べると火持ちが多少劣りますが、焚き火調理や燻製料理で香り付けが楽しめる薪としてオススメです。




焚き火などで使用する薪は、十分に乾燥された状態が最適です。購入の際はチェックををしましょう。


伐採された生木は約50%が水分といわれており、しっかり乾燥していないと火がつきにくく燃えても爆ぜて煙がでやすくなります。

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