落葉樹林は休眠期でもコケは緑

2021/10/29(金)

あっという間に今年も落葉の季節。花も葉も終わりだけれど来年のために庭のコケの世話を再開。と言うか、コケが勝手に育っています。日本庭園では主役にもなりうるコケです。訪日外国人にもすっかりご無沙汰している通訳案内士の方達に勉強の機会も提供できると思っています。現場での説明の勘を取り戻したいという方も多いようなので。


どうです、このコケたち元気そうでしょう?花のない季節に入ったとたんに、私たちの番だ、と花?開いています。このところはもう最低気温が氷点下なので、来年の春にでも立ち寄ってみてください。4月中旬マメザクラ(フジザクラ)が満開のころなどいいかもしれません。

コケとして分類されている仲間は、共通祖先から進化したものを全部含みこんでいるかどうかもよくわからない、ちょっとミステリアスなグループ。小さいことが彼らの共通点。コケと呼ばれる所以。小さいところに目を向けるのが得意の日本文化には合っているような気がします。小さくてもこうやって寄せてあげると華やか。花が咲いたようです。やっぱりコケは冬のモノ。冬枯れになると目立つのです。



最近小笠原諸島近海で海底火山が軽石を放出したように、日本には火山岩がいっぱいあります。溶岩にコケとノキシノブを定着させてみました。これは自然の風景に近い。でもちょっとグロテスクでしょうか。

日本の都会は色とりどりの外国からやってきた草や木の花が主役です。でも時にはこんな緑にも心を注いでみては?何よりこれらの植物は長く長く日本列島に住み着いてここまで進化してきた私たちの仲間なのです。

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