駅前のスクランブル交差点が有名な渋谷駅ですが、その周辺の光景は2028年まで日々変わっていきます。工事はこれまでの渋谷のイメージを壊し、新しい景観をつくるものといえます。渋谷は生まれ変わりつつあるのです。思い出の場所、昔からの景色などは遠慮なく消されていて、新しい空間が誕生しています。
新しい渋谷駅が誕生しつつあるところを、2019年秋から地下部分も含め、その複雑さを魅力としてご案内してきたのですが、コロナをはさみ、解体工事が進むにつれ、そのカオス状態からしばらくこの体験を休止していました。将来変わってしまう景観のご案内をするのはいかがなものかと。
ところが、2023年秋に竣工していた渋谷サクラステージに、2024年の7月からテナントが入り、新しい街が誕生しています。工事中の渋谷駅の周囲を巡る回廊ができているのです。渋谷駅という谷底を囲む8つのビルを、道路や線路をまたいでつなぐ通路が、青山方面から桜丘と通って円山方面まで、地上におりることのない谷越えの散歩道としてできているのです。
8つのビルとは、ヒカリエ、アクシュ、スクランブルスクエア、ストリーム、サクラステージ、フクラス、マークシティイーストとウェストで、いずれの建物にも飲食店街があります。JRの線路が走る谷間を囲む3つの丘にある新しい商業ビルを結ぶ通路は、テーマパークのようだといってもよいでしょう。今はともかく、すこしづつそうした演出が行われるようになるのではないでしょうか。
JR渋谷駅の北側、銀座線渋谷駅の屋上を歩く通路が2028年に工事が完成となれば完全な空中回廊となりますが、それがなくとも現在の通路を歩くだけで完成イメージを知ることができますし、ご案内する価値があることが分かりました。また、渋谷なのに混雑がそれほど気にならないコースです。
渋谷がどんな街になるのか、インバウンドの観光客を横目で見ながら、ちょっと空中を歩いてみませんか?
(2024年秋からコースが変更になりましたので、2023年以前のご案内内容と異なります。旧コースでのレビューにある見聞内容とは異なる場合もありますので、あらかじめご了承をお願いします。)