池上花暦 10月1日 インドボダイジュ・印度菩提樹

2020/10/1(木)

お釈迦様は、無憂樹の下で生まれ、印度菩提樹の下で悟りを開き、沙羅双樹の下で入滅されたと伝わります。

3つの植物の原産地はインドで、印度菩提樹は、クワ科です。



印度菩提樹は、寒さに弱いので越冬がむずかしく、日本の寺院では、シナノキ科の菩提樹が代用として植えられることが多いと聞きます。

池上の照栄院には、毎年、手厚い保護を受けて育つ木が、屋外に茂っています。







傷みがすすんで、もう枯れてしまうかなと冬になるとハラハラしています。

夏になると元気になり、今年は、多くの新葉が出ています。



温暖化が、印度菩提樹にはよいのかもしれません。

一度は地上に出ている部分は全部枯れて、もうダメかなと思っていたら、初夏に新芽が出てきました。

住職さまは、根が生きていたと喜び、その後は、手厚く保護しているとのことです。


葉はハート形で、尾が長~く伸びているような愛らしい形です。

光沢のあるグリーンの葉色やくっきりと見える葉脈がきれいです。


風になびくと、葉がかさかさと音をたてます。

涼しげな葉音は、インド神話で精霊たちが奏でる天の音楽といわれているらしい。


薬用植物として、あらゆる部分が利用されます。

収れん剤、抗炎症剤、創傷治療薬などに。

根をかんで歯ブラシにも。


日蓮聖人ご入滅の大坊本行寺では、印度菩提樹のお数珠を購入できます。

神戸からのお客様は、こちらでお数珠を購入しました。


お寺の中の道具には、印度菩提樹の葉をデザイン化したものも多いそうですよ。


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