入口が難しいカフェ(迷子カフェ)の魅力
2025/7/16(水)
カフェツアー「鎌倉路地裏カフェ散歩」では、 表通りから一歩足を踏み入れた路地道にあるカフェをご案内しています。
それらの中には店の入口にたどり着くのがむずかしいカフェもあります。
数としてはかなり多い! とおもいます(^^)。
こういった、たどり着くのがむずかしいカフェに"迷子カフェ"と名付け、代表格の いくつかのカフェをと通して、その魅力を考えてみました。
📌例1 大仏坂のチアーズさん
長谷のコースで、時折ご紹介するお店です。
店前の道がとても狭く、足を踏み入れてよいのか戸惑います。
最寄りのバス停からわずか徒歩1分なのですが...初めてだと迷うのです。
<チアーズさんへの道 踏み分け道のような自然の道>
📌例2 由比ヶ浜駅近くのブルーウォーターさん
極楽寺発のコースでご紹介しているお店です。
路地の入口と建物の入口の双方がわかりにくい店。
建物前の植え込みのところから入店します。
こちらも駅から3分と近いのですが、迷うとオーバータイムしてしまいます。
<ブルーウォータさんの入口 プレート左の植え込みから入店します>
📌例3 田楽辻子の道のラストワルツさん
山裾の道コースでうかがうお店です。
静かな住宅街に立つ隠れ家的民家。
小さなプレートがある以外は普通の住居で、カフェだとわからない外観です。
案内しながら店前を通過してしまったこともありました。
<ラスト・ワルツさんの門 Openの標識が遠くに見えます>
"迷子カフェ"への訪問は初回は緊張します。
グーグルマップなどを見ても道が表示されないケースもあるのでたいへんです。
いろいろな店を訪ねているうちに"迷子カフェ"には、いくつかの共通点があることに気づきました。
🔹その1 ....静寂の空間
行き交う人々の喧騒から隔絶された、静寂の空間に浸ることができます。 静かにのんびりと時間が過ぎてゆきます。
🔹その2 .....店主との心地よいコミュニケーション
「よくおいでくださいました 道わかりましたか?」と歓迎の声をかけらることから始まり、
独特のアットホームな雰囲気に身を置くことができます。
🔹その3 .....居合わせた客人同士の会話が弾みやすい
「この店への道、よくわかりましたね!」
「どちらの方からこちらへこられたのですか?」
「あそこの曲がり角、わかりにくかったですよね!」
店へのアプローチという共通の課題を乗り越えた客人たちの間では、初対面であっても楽しく会話が弾みます。
この雰囲気、何かと似ているな…?と思いました。
「山小屋」の情景です。
山小屋で初めて出会った人同士の会話の雰囲気によく似ています。
「どの登山口から登ってきたの?」
「あそこの坂はキツかったでしょう」
「明日はどこへ行の?」
こんな話題をかわしながら山小屋の夜は更けてゆきます。
"迷子カフェ"で出会った人同士も、共通の話題をきっかけに、
珈琲談義、カフェ情報交換など会話が深まってゆくことが多いと思います。
知り合った人同士が数ヶ月後同じ場所でばったり顔を合わせたりしたら、 もう忘れられない友人ですね!
人並みが途切れ、静寂が広がる路地裏道を探索し、道に溶け込むように静かに営まれるカフェを 見つけて訪れる、これぞ路地裏カフェ巡りの大きな楽しみです。
「一期一会」「袖すり合うも他生の縁」 迷いながらたどり着いた"迷子カフェ"には、新しいご縁がひらけます。
路地裏カフェ案内人 こうちゃんより
<語らいのひととき>