「最後から二番目の恋」で歩く、鎌倉の11年

2025/4/30(水)

キョンキョン&中井貴一主演のドラマ「最後から二番目の恋」

もう、毎回じっくり見入っています。

こんなに時間が経ったのに、あのふたりのやりとりが戻ってきた… なんだか胸がじんわりします。

「路地裏カフェツアー」で極楽寺や坂ノ下などドラマのロケ地をご案内するにつれ、より感慨深いものを感じております。

【極楽寺駅】物語はここから始まる。駅に降り立つたび、あのテーマ曲が頭に流れます

【極楽寺駅前の坂】坂をゆっくり歩きながら語るふたりのシーン。空気の色や湿度まで覚えているような名場面


ここ最近は「聖地巡礼」ならぬ、ツアーで実際に歩いたあとにドラマを見返して“後巡礼”を楽しむ方も増えていらして....。

参加者さんたちの熱も、どんどん上がってる感じがします!

【御霊神社前】電車が通るたびにシャッターを切りたくなります。ロケの名シーンのひとつ。

【和平の家、千明の家】カフェツアーでもひときわ盛り上がる場所


第1期は2012年、第2期は2014年。

そこから11年の時を経ての再会って、すごいことですよね。

千明(キョンキョン)は45歳から59歳に、

和平(中井貴一)は50歳から63歳に。

ドラマが再びはじまって、思わず振り返ったのが「11年」という時間の長さ。

この間に、変わったこと、変わらないこと。 ドラマの中からうかがうことができます。

そして、それはどちらも同じくらい大切なんだなと思います。

🔹変わったこと

ガラケーがスマホになって、

タバコのシーンは消えて、

ロケも海外から、

身近な場所へ。

セカンドライフや人間ドックという言葉がリアルになってきて。

ああ、やっぱり時間って流れてるんだなあと感じます。

🔹変わらないこと

でも、変わらないものもちゃんとあるんです。

極楽寺駅や、その前の坂道。

御霊神社の踏切に、あの古民家。

海岸線の風の匂い。

そして、家族や友達。 キャストたちの表情や長倉家の“あの感じ”。

画面の中の風景も、人間関係も、 11年前と同じように、そこにあり続けてくれました。

【カフェ】ドラマの余韻にひたりながらブレークできるカフェの中庭

【由比ヶ浜海岸】 この海岸に立つと、セリフの余韻が胸にしみてきます。


「変わったこと」と「変わらなかったこと」 両方をまるごと受け止めるような視点が、 このドラマのやさしさなのかもしれません。

私たち視聴者も登場人物たちと一緒に年を重ねているんだなあと、しみじみ感じます。

キャストも、スタッフも、ロケ地の人たちも、そして街も。みんなの「11年後」が、この作品に重なっている気がします。

40代から60代って、人生の節目がいくつも訪れる時期。 うれしいことも、つらいことも、たくさん経験して、それでもまた誰かと笑い合える。 このドラマは、そんな奇跡のような再会を描いています。

演劇にたとえるなら、 役者だけでなく、劇場全体――街も観客も含めて、みんなでひとつの物語を作っているような感覚。

ふと思い出したのが、寺山修司の言葉。

「あなたは観客ではなく、登場人物です」

ああ、いま自分もこのドラマの一部になってるんだなって思います。

過ぎていく時間。変わっていく人々の生活。

そして、時を越えて変わらずにたたずむ鎌倉の街並み。

その両方をやさしく映し出すこのドラマは、 私たち自身のキャリアや人生とも、どこか重なる気がします。

壮大な11年を、みんなで共有するスペクタクル。 それが、この作品がたくさんの人を惹きつける理由かもしれません。

【鎌倉市役所】和平の“いつもの職場”。何気ない会話も、ここから始まることが多かったですね


路地裏カフェ案内人こうちゃんより




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