「アウトドア育脳」のすすめ

2023/5/23(火)

6・7歳は脳の発達のゴールデンタイム



小1くらいの子どもの脳は、発達の黄金期にあります。脳の運動野は3~11歳に発達していくので、運動能力の発達の真っただ中ですし、言語野も発達しはじめ、コミュニケーション能力の基礎がつくられ始めます。


一生の財産となる「脳力」が育つ、大事な時期にあると言えるのです。そんな大事な時期の脳の発達を促すためには、次の3つの要素が重要になってきます。


脳の発達のキーワードは「運動」「好奇心」「コミュニケーション」


1「運動」


体のいろいろな部位を使い、骨格や筋肉を動かすことで、脳の発達につながります。


2「好奇心」


いろいろなことに興味や関心を持ち、自分から「知りたい」「理解したい」と思う力をつけることが、脳を育てる一番のエネルギーになっていきます。知的好奇心の強い子ほど学習に向かう意欲も高く、学力も上がりやすい傾向があります。


3「コミュニケーション」


人との関わりを通して、より複雑なものの処理能力が脳に備わっていきます。


この3つの要素を子どものころから日常生活に取り入れることが、脳の発達には大切です。とは言うものの、日常生活のなかで3つすべてを意識し続けるのはなかなか大変ですよね。そこで、アウトドアです。実は、自然の中で過ごすアウトドアには、これら3つの要素がすべて含まれているのです。




脳を育てる条件が自然のなかにはそろっている!



平坦ではない野山を駆け回ることで、普段とはちがう体の動かし方ができ、体と脳の発達を促します。また、動植物の生命の営みや気象現象等、自然の奥深さは、無限の好奇心を刺激します。そして、自然のなかでは一人ではできないことばかり。周りとのコミュニケーションが必然的に増えていくのです。


自然での体験は子どもの心も育てる

自然のなかでさまざまな動植物に触れたり、助け合って困難を乗り越える経験は、「思いやりの心」や「折れない強さ」といった、非認知能力を自然と育ててくれるのです。




アウトドアで出あえる!子どもの脳力が伸びる瞬間


アウトドアに出かけるだけで、たくさんの「脳力が伸びる瞬間」に子どもは出あっています!


まずは気軽に!自然公園でお手軽アウトドア

「キャンプはハードルが高い…」というときは、日帰りで自然公園に行くだけでも「脳力」を伸ばせます!


★親が楽しむ姿を見る⇒自己肯定感につながる!



子どもは親を見て、その姿をまねして育ちます。親が夢中になって楽しむ姿を見ることで、子ども自身にも人生を自ら楽しむ好奇心と自己肯定感が育っていきます。


★自然のなかに生息する動植物と触れ合う⇒思いやりの心が育つ!



さまざまな生き物や植物に間近で触れることで、自分以外のものに対する優しさや思いやりが育ちます。


★アスレチックや遊具で遊ぶ⇒運動能力と脳が育つ!




アスレチックやブランコ、すべり台などの遊具で遊ぶのも全身運動で、普段の生活にはない動きを体にさせることができます。



★図鑑で見た動植物を実際に見る⇒知的好奇心が育つ!学力につながる!




家で図鑑で見た植物を公園で探したり、公園で見つけた虫を図鑑で調べたり。情報とリアルな体験がつながることが「もっと知りたい」という知的好奇心を育てます。知的好奇心が強ければ強いほど学習に向かう意欲も強くなり、学習効果も出やすくなります。



オススメ!キャンプでしっかりアウトドア

自然のなかに泊まる一日には、それだけで子どもの脳と体、心を育てる経験が盛りだくさん。


自分の役割をまかされる。責任感・自立心が育つ!




食事作りなど、作業を手分けをして役割をまかされることで、責任感や自立心が生まれます。


協力して一つのことをやる。コミュニケーション力が伸びる!

テントを張ったり食事の準備をしたり、キャンプには協力し合わないとできないことがたくさん。コミュニケーション能力がぐんぐん育ちます。



つらいことをやる。困難に立ち向かい克服する力・レジリエンスが伸びる!



山道を登ったり重い荷物を運んだり、疲れる大変な経験から、困難に出あっても折れない強い心が育ちます。


決めたことを成し遂げる。自己肯定感が育つ!



火をおこす、虫をつかまえる、夜空に星を見つける、など、「やる」と決めたことを成し遂げた成功体験が、子どものゆるぎない自己肯定感を育てます。



変化する自然条件に対応する。状況判断力・問題解決力が伸びる!



風雨や、寒さ暑さ、日が落ちて暗くなるなど、刻々と変化していく自然条件に対応することで、状況を把握し柔軟に対応する問題解決力が養われます。


自然のなかで、親子一緒に思いっきり楽しむ それこそが、「本当の賢さ」を育てる究極の学習!


脳を育てたいからといって、特別なことをする必要はありません。親も子も一緒になってアウトドアを思いっきり楽しめばいいのです。


親が楽しむ姿を見せるのは、子どもにとって一番の学びになりますし、親も普段と違う活動を通して子どもの興味・関心のありかに気がつけるはずです。


アウトドアの遊びや準備のなかで、子どもの脳や体、心は自然にぐんぐん伸びていきます。ぜひ、お子さんとアウトドアに出かけてみてください。








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