子どもの自立を促す。キャンプ編
2022/11/15(火)
アウトドアプロデューサーの長谷部雅一さんの記事に私が常々考えていることが書かれていました。加筆させていただきました。
元ネタ https://camphack.nap-camp.com/3805
少しの挑戦
「ちょっと挑戦」と「ちょっと怖い」は紙一重。それが「やりがい」に繋がります。
子どもが何かをするときにやりがいを感じるのは「挑戦」です。簡単にできることではなく、子どもにとって”ちょっと挑戦”できる内容がオススメです。
この「ちょっと」を越えてしまうような内容だと「やりたい」が「できない」に変わってしまいますし、簡単すぎると「ワクワク」が「つまらない」に変わってしまいます。このさじ加減を考えてあげましょう。
完成を説明してあげる
今していることは
「何のために(必要性)」
「どうしてするのか?」
「どうなるのか」
など、年齢にあった説明をしてあげましょう。
たとえば、荷物を運ぶお手伝いをしているとしたら、その先に自分たちの寝場所が完成するとか。先の目標が理解できれば、子どものモチベーションは大きく上がります。
役に経っていることを実感させる
自分のしていることが大人と同様の価値があると感じられるようにしてあげましょう。
大人もそうですが、今の行動が誰かのためになっているということが実感できれば、それは大きな原動力になります。
子どもにとっての”誰のため”は家族や友だちなど小さなコミュニティーの世界です。「ありがとう」「助かるよ」など声をかけてあげることで、貢献をしっかりと表現してあげましょう。
その際の安全管理は必須です。ケガや事故などを起こしてしまうと、二度とキャンプはしたくない。というトラウマになってしまう場合もありますので、最善の注意は必要です。
やる気を出させる環境づくり
子どもがお手伝いをする上で大切なのは、環境設定です。この環境の意味は、場のセッティングと空気感の両方です。
たとえば、高すぎる台の上では作業がしにくいので低い台を用意してあげます。親がまったく違う楽しそうなことをしていたら子どもは集中出来なくなってしまうので一緒に作業をするようにします。こういう工夫が環境設定です。
調理のお手伝いなどはテーブルの高さを低くしたり、子どもがお手伝いしやすい環境がやる気を持続させます。
子どもの時間の流れに寄り添う
子どものお手伝いは、親からすればとかく時間がかかるもの。親がしてしまえば短時間で済みます。しかし、子どもの成長や自立を願うのであれば、見守る余裕も必要です。キャンプの時ぐらい、ゆったりした時間を楽しみましょう。
子ども向きお手伝い
子どもが好きなお手伝いは、変化が楽しめ、そして大人と同じことをしている実感が得られるものです。子どもが好きなキャンプのお手伝いベスト5です。
1、料理
2、テント設営
3、薪運び
4、買い物
5、寝床づくり
先の成果が見えやすいのがこれらのお手伝い。ぜひ子どもに体験させてあげてください。
ステップを作ってあげる
子どもが夢中になれるお手伝いでも、ちゃんとステップを作ってあげないと成長には結びつきづらいです。ここでは料理シーンを例に紹介しますので参考にしてみてください。
ステップ1:お湯を注ぐ・取り分ける
簡単な作業なのに、すぐに楽しい食事シーンに繋がるお手伝いです。
熱いものを取り分けるときは火傷には十分注意しましょう。
慎重にスープを取り分ける。美味しいものが注がれていく様子は、簡単な作業でも子どもにとって満足いくお手伝い。
ステップ2:玉子を割る、焼く
熱いスキレットの中に食材が入る、これほどそそられる瞬間はありません。これにさらに玉子を割る作業も加わるとなると、子どもにとってワクワクが止まらないお手伝いになります。
ステップ3:切り物をする
包丁を使う作業はちょっと危ないけれど、子どもにとってはより料理の実感がわく。難易度は高くなるが、大人がじっくり付き合ってあげれば安全で楽しい作業。
集中ばかりしていると途中で気持ちが途切れてしまう。休憩タイムではちょっとしたおふざけや遊びを忘れずに!
ステップ4:洗い物をする
洗い物は、料理に関わること、それをおいしく食べることとセットでいっそうやりがいが出るお手伝いです。簡単な作業なのでつい最初のステップに入れがちですが、料理というその前の、やりがいがある作業あっての洗い物なのです。
洗い物が終わったら、食器運びまでぜひ一緒に。
このステップを完結すると、お手伝いが大きな自信へと変わります。小さな成功体験を積み重ねることこそ子どもの成長の大きな栄養になります。ぜひ楽しいキャンプの時間を親子で過ごしてください。
不定期ですが千葉県佐倉市内を中心にキャンプなどアウトドア活動をしています。