渋谷の歩き方

2022/5/31(火)

渋谷の特徴は何でしょうか。スクランブル交差点はテレビの映像で知られているとしても、時代と共に人気の場所は変わっています。いつの時代の渋谷が頭にあるのか、ということもあります。コロナの2年間で関心が変わっているかもしれません。たとえば、若い女性の聖地ともいわれた渋谷109は今、どうなのでしょうか?


渋谷で変わらないのはその地形と整然としていない建物群です。道路が狭い。歩道も狭くて歩きにくい。道路が直線でなく、街全体が迷路のよう。大きくないビルが並んでいる。店の規模も小さい。単価の安い飲食店がほとんど。まだあるでしょう。あまり魅力的ではない表現かも知れません。


でも、そんな特徴はそのままにして、その特徴を活かしながら、目下大改造の最中です。歴史物語はこの100年のことにすぎません。史跡に値するものなどないまちなのです。


なので、街歩きは過去ではなく未来を予測しながら、ということになりそうです。そしてその計画されている未来はインバウンドのお客を意識したもののようです。もう人口は増えないのですから。


若者の街シブヤ、といわれたこともありますが、若者の人口は減っています。昔の若者が懐かしさで帰ってくるでしょうか。でも、その頃の渋谷は次々になくなっていきます。


一方、外国人の目からみると、渋谷の混沌とした街並みは、世界に例のないおもしろいものなのではないでしょうか。外国人がそのおもしろさをSNSで伝え、それにつられて日本人もやってくる。そして多種多様な文化・芸能の発表の場となる。そんな期待をもってまちづくりが進んでいるように思えます。


この写真の景色、2年前、現在、2年後では違います。5年後はもっと変わります。10年以上前の渋谷が頭にある人なら、ここが渋谷だということも分からないかも知れません。そんな変化の中にある街に世界中から多くの人がやって来ます。おそらく、日本人以上に他の街にはない何かを求めて。



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