【ゲストへのご挨拶】
人間だれしも、芸術に対する憧れや、表現する欲求を持っています。日本語を母語にしている人間にとって、つまり日本語を身近な言語としている者にとって、最も手近な芸術表現の手段は、日本語による詩文学でしょう。短歌を詠むことを通して、表現する喜びを体験し、そして続けることによって表現力が磨かれていきます。
あらゆる芸術分野の中で、「とっつきやすさ」では詩に勝るものはないでしょう。母語を用いる限り、専門的な訓練を受けなくても作れますし、また必要な道具もペンと紙のみ、現代ではそれすら要らず、スマホやパソコンなどでも十分です。思いついたらすぐに書き留めることができます。所要時間は、最短なら一分程度でしょう。
とはいえ、それで誰しもが傑作を詠めるわけ、ではありません。他のあらゆるジャンルの芸術表現と同じく、そこにはテクニックがあるからです。そして絵画や音楽などと比べて「テクニックを磨くにはこれ」というメソッドがはっきりしていないのが、文学だと言えるかもしれません。
三十一音という限られた条件の中でいかに自分の心情、感動を美しく表現するかは、自身の日本語力に直結します。当講座では受講生に事前に提出してもらった短歌(自身の感動をとにかく三十一字前後にまとめて下されば大丈夫です)を添削することで、少しずつ表現のコツを身に着けて頂くことを目標とします。また時には街に出て「吟行」し、その場で詠んだ作品で「歌会」を催し、受講生同士で切磋琢磨して頂こうと思います。
表現することは、楽しみであり喜びです。自分の感動を、心情を表現し、それを芸術作品とすることができれば、人生がどれだけ充実することでしょう。短歌とは「難しいもの」ではなく「あらゆるアートの中で最もとっつきやすいもの」だと思います。少しでも興味があれば、参加してみて下さい。
【料金に含まれるもの】
短歌指導に関する一切(添削を含む)